講談社選書メチエ
ドゥルーズ 流動の哲学

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  • サイズ B6判/ページ数 270p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062582124
  • NDC分類 135.5
  • Cコード C0310

内容説明

「差異」「リゾーム」「器官なき身体」。独創的なキータームを駆使して、鮮やかにまた精緻に、“現代”と“人間”を解読しつづけたドゥルーズ。一切を“流動の相”からとらえるその眼差しに映った資本主義、権力、性、分裂症の姿は?限りなく柔軟、限りなく開かれた、斬新で強烈な「民衆的」哲学の全貌。

目次

第1章 ある哲学の始まり―『差異と反復』以前
第2章 世紀はドゥルーズ的なものへ―『差異と反復』の誕生
第3章 欲望の哲学―『アンチ・オイディプス』の世界
第4章 微粒子の哲学―『千のプラトー』を読み解く
第5章 映画としての世界―イマージュの記号論
第6章 哲学の完成

著者等紹介

宇野邦一[ウノクニイチ]
1948年、松江市生まれ。松江高専、京都大学を卒業後、ドゥルーズの指導を受けパリ第八大学にて博士号取得。現在、立教大学教授。専攻は、現代フランス文学・思想。著書に、『意味の果てへの旅』(青土社)、『アルトー 思考と身体』(白水社)、『詩と権力のあいだ』(現代思潮新社)など、訳書に、ドゥルーズ『フーコー』『襞』、ドゥルーズ=ガタリ『千のプラトー』(共訳)(いずれも河出書房新社)ほかがある
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

燃えつきた棒

37
「堀千晶『ドゥルーズ 思考の生態学』の合評会」のイベントに参加するために読んだ。 数年前にF先生がいい本だと褒めていた本だ。 先日、先生に電話したら、もう哲学書を読むのはやめたと言っていた。 だが、僕はまだ諦めていない。 学生の頃、書店の棚で『アンチ・オイディプス』や『千のプラトー』に出会った時の感動を忘れてはいない。 ずっと逃げまわってばかりいたが、そろそろ宿題に向きあうべき時が来たのかもしれない。2023/08/29

非日常口

29
朝カル講義一年受けた成果か一年ぶりに本書を読み直したら余裕を持って楽しめた。今回は、「差異と反復」を読書会することになったので、ポイントの確認とドゥルーズの人生を見直す。入門するための入り口に立てる文章ではあるが、では本書を消化したとして、D/Gの原著を読めるかというと無理な気もする。原著と文体が違いすぎるから、やはり最終的にはゆっくり読んで、わからんところは開き直り、頑張るしかない気がする。「こういう感覚の読み方もあるのね」くらいに留めめつつ、とっかかりとしては一番読みやすいかもしれない。2016/05/22

eirianda

19
『千のプラトー』にいきなり手をつけて、美しいが抽象的文章に訳が分からず、この本を読む。この本の内容も負けず劣らず抽象的だが、それがドゥルーズなのだと納得。ドゥルースの思考歴や人となりを読み、ドゥルーズの指導を受けた著者を羨ましく、同時に、ドゥルーズについていける高等なレベルに舌を巻く。おまけに文章も美しい。フランスの思索する人って、本当に超越しているよ……。諦観でもなく言葉にすることを諦めない。頻出する用語のイメージはなんとなく掴めたように思う。よくこんなの考えたものだ。影響されそう。2017/02/24

chanvesa

18
「家父長、官僚、教育者、経営者、政治家たちの、権力と一体となった欲望の表象が、たえず古めかしい道徳を呼び寄せ、欲望に貧しい、みじめな衣を着せてしまう。…支配欲と一体のそのような道徳や敬虔さ、『国民としての義務』等々は、この本(『アンチ・オイディプス』)では徹底して批判され、哄笑されている。(163頁)」という箇所はニーチェの影響の強さを思い知らされる。しかし汚いベールを剥ぎ取った欲望に何が残っているのだろうか。これは『アンチ・オイディプス』を読まなければわからないか。読んでも理解できないか。2017/06/24

非日常口

18
「アンチエディプス」を読む前に概要を、、と思ったが、いざ原著を読み出して参照しようとしたら、微妙としか思えなくなってきた。。。たぶん入門書とか破棄する事になると思う。ドゥルーズの本の解説より、背景を知るには良いかも。2015/01/14

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