内容説明
昭和初年、人びとはラジオに釘づけだった。神宮、甲子園の熱闘。日本選手の活躍に一喜一憂したロス、ベルリン五輪…。その熱狂に、権力はスポーツによる国民総動員を夢見る。大衆の身体が権力の標的となり、イデオロギー闘争の戦場となった時代を活写する。
目次
第1章 スポーツに群がる人びと
第2章 国家の熱いまなざし
第3章 スポーツによる“思想善導”
第4章 国家への包摂と反発
第5章 スポーツは阿片か?
第6章 ロサンゼルス1932年―五輪の熱風(1)
第7章 ベルリン1936年―五輪の熱風(2)