講談社選書メチエ<br> 宗教からよむ「アメリカ」

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講談社選書メチエ
宗教からよむ「アメリカ」

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  • サイズ B6判/ページ数 278p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062580700
  • NDC分類 162.53
  • Cコード C0336

出版社内容情報

アメリカという国のメンタリティを理解するためにぜひ読んでほしい本である。アメリカという国は、著者いうところの「見えざる国教」を持つ宗教国家である。ところが日本では、ほとんどの人のアメリカ理解から、宗教面がすっぽり抜け落ちている。なぜアメリカは、世界に自分たちの価値観を押しつけるのか.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』96頁、より)

内容説明

モルモン教、アーミッシュ、ファンダメンタリズム…。アメリカはさまざまな「信仰」がせめぎ合う社会である。それらを統合するものとは、いったい何か?悩みつつも、新たな理念を求めて進む、超大国の意外な姿をあぶり出す。

目次

第1章 アメリカの「見えざる国教」
第2章 セクト的宗教と「見えざる国教」
第3章 アメリカのファンダメンタリズム
第4章 「アメリカの夢」の行方

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はるわか

28
アメリカという国家にとっての「集団的潜在意識」「集団的信念」。政教分離、すなわち「教会と国家の分離」とは、政府が特定の教会(宗教)に特別の便宜をはからないという意味。「アメリカの見えざる国教」「アメリカの市民宗教」。独立宣言に見られる宗教的表現「畏れ多い神の摂理の保護を心から信じつつ」。デノミネーショナリズム(教派主義)。宗教儀式としての大統領就任式。「多民族国家」であり「人工国家」であるアメリカ。大祭司としての大統領。聖地ワシントン。進化論論争。恐るべき宗教ロビー。2017/07/06

AICHAN

27
図書館本。パソが壊れた。で、iPadから。しかし操作が難しい…。著者は神学者だが文章は平易で論点もはっきりしていて堅くならないで読める。アメリカ国民の多く、特に初期移住者(侵略者)の子孫は、旧約聖書の“出エジプト記”になぞらえて自分たちは神から選ばれた者だと信じており、そのための使命を帯びていると考えている。アメリカ国民の4分の3は学校教育で進化論とともに天地創造説話を教えるべきだと考えている。アメリカには見えざる国教がある。政治と宗教は深く結びついていて、アメリカの大統領就任式は宗教儀式である…。2016/09/04

樋口佳之

19
無神論者であることを大統領としての条件として肯定できると答えた者は四十四パーセントにすぎなかった/日本において同じ調査を行ったならば、おそらく反対に半数近い人びとは、特定の宗教を信仰している人は総理大臣にふさわしくないと回答するのではないだろうか/87年の調査で本も20年以上前のものですが、アメリカの社会と政治と宗教を考える時に知っておくべき歴史を学べたと思います。2017/11/21

aloha0307

17
国名のUnited(USA)と反対に、民族分断の危機にある米国 本書を読み、そこには底辺にある宗教の影響が多大であることがわかる(トランプ大統領誕生の背景も)。宗教をめぐる紛争は、人生観(死も含め)&価値観そのものに関わるので妥協するのが難しいことは歴史が語っている。リベラル派と(安易な多様性容認は許さない)保守派の乖離がこんなにもあるなんて...2017/12/09

イシカワ

8
アメリカは多様な背景を持つ移民によって構成された人口国家。日本のように全員が認識する「共通の過去」というものを持っていないため、国民を一つにまとめるには、「未来についての共通の意志(アメリカがどういう国家で、今後どう進めばいいのか)」が必要であり、その役割を担うのが宗教、本書で言う「アメリカの見えざる国教」である。大統領選挙でも経済対策と同じくらい宗教的問題が論争点になるなど、宗教が個人レベルまで根ざしていることがよく分かった。歴史に対する知識が浅く、読み切れない部分も多かったので、また読み直したい。2020/07/25

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