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講談社選書メチエ
武装SS―ナチスもう一つの暴力装置

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  • サイズ B6判/ページ数 276p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062580397
  • NDC分類 234.074
  • Cコード C0322

内容説明

指導者ヒムラーの下、親衛隊は国防軍と対立しつつ、組織のなかに武力を蓄えていく。アイケ、ディートリッヒ、ベルガー等、名だたる危険人物を中心として。果して武装親衛隊(SS)は、「栄誉ある」国防軍の一翼だったのか。ヒトラーの私兵、暴力組織だったのか。いまだ結着のつかない武装勢力の実体をあばき、ナチズムの犯罪の本質に迫まる渾身の書。

目次

第1章 突撃隊から親衛隊へ
第2章 武装親衛隊とヒムラー
第3章 独ソ戦のなかの武装親衛隊
第4章 武装SS将校と兵士
第5章 際限なき動員と武装SSの最後

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

65
武装親衛隊という元々ヒトラーの「私兵」であった組織から軍の部隊として戦争に関わった組織についての考察。「第4の軍」と呼ばれることもあり、確かに軍事的側面も強いが、著者の問題意識はいわゆるホロコーストなどへの関わりと、「人種主義」に基づく行動原理にあるようだ。驚くべきは戦力をかき集めるため「民族ドイツ人」などの概念を用いて占領国から志願させたり、戦争終盤にはヒトラー・ユーゲントから高率のリクルートをしたこと。国防軍と人材確保争いをしていたとか。人口で3倍以上のソ連と戦うことの愚かさがここにもある。2023/01/20

オールド・ボリシェビク

7
ナチスの時代を象徴する暴力装置である武装親衛隊の歴史とその膨張過程、さらにはその拠って立つところの思想などを分析する。「栄誉ある」国防軍の一翼を装いつつも、ヒトラーの私兵であり、その犯罪性は否定できないものであるようだ。そもそも、ナチズムというものが、20世紀が生んだ犯罪的思想であるなら、そこに忠誠を誓うものは、自ずと犯罪性を帯びる。ゲルマン民族の優位性を謳いながら、大戦末期には非ゲルマン外国人の武装SSも多く編成されたという皮肉など、読みどころも多い。2023/01/08

Toska

4
再読。国防軍との人材リクルート合戦に多くの頁が割かれているが、ナチ人種理論の精華たるSSが、実は伝統的な「ドイツ人」の枠組みから大きく外れた人々を積極的に採用していたという皮肉(最後はスラヴ人部隊まで登場)。この種の「理論」のいい加減さ、ご都合主義がよく分かる。しかしこれ、仮にナチスが勝っていたら、戦後「ドイツ人」の資格をめぐってかなりもめたのではないか。2021/11/30

良秀

1
総力戦の中での武装SSの変化、特に外国人義勇兵について詳しく解説されている。2012/10/16

兵衛介

0
得るもの多し読み応えあり2008/09/15

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