講談社選書メチエ
風景の生産・風景の解放―メディアのアルケオロジー

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  • サイズ B6判/ページ数 258p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062580052
  • NDC分類 361.7
  • Cコード C0311

内容説明

柳田国男や今和次郎の仕事を継承しつつ、絵はがき、挿絵、鉄道旅行、街頭など風景の背後にある新しい事物やメディアの出現を通し、慣習や規範をとらえかえす。考現学を駆使して近代日本の視線を考察する「感覚」の社会史。

目次

第1章 絵はがき覚書―メディアのアルケオロジー
第2章 遊歩者の科学―考現学の実験
第3章 挿絵の光景から―交番の前のねずみたち
第4章 風景の生産―柳田国男の風景論
第5章 言語・交通・複製技術―近代風景意識の存立構造

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

iwasabi47

4
目次 序 一章 絵はがき覚書ーメディアのアルケオロジー 二章 遊歩者の科学ー考現学の実験 三章 挿絵の光景からー交番の前のねずみたち 四章 風景の生産ー柳田国男の風景論 五章 言語・交通・複製技術ー近代風景意識の存立構造 注 資料 あとがき 索引   一章は事件絵葉書・細工絵葉書・写真との競合・はがきを書く経験  二章は考現学の方法論と展開  三章は挿絵の鼠蒐集から明治のペストコレラ  四章・五章は柳田国男の考察から風景論  2020/04/23

msykst

1
「そもそも、古い/新しいという区別は、そのことばの表面で示されている価値以上に、区別を支えている根拠の考察の方が重要である場合が多い。だからこそ基準づくりの実践のなかにひそむ、歴史の感受性拘束を批判し、概念や表現の不自由をあきらかにすることが大切になる。(P178)」「近代の「風景」観にひそむ、もっとも基本的な特徴は、自然の死物化という傾向であった。(略)すなわち風景記述の定型化、風景を表現する文体と享受のマンネリズムという社会文化的なプロセスである。(P184)」2016/04/07

ゆういち

1
柳田國男論です。個人的には、『読書空間の近代』の方が好きだが、これもなかなか楽しめました。2014/01/12

msykst

0
近代化の中で,身体と知覚の様式の編成がどうなされてきたのかってのを論じているんでありんす(要はメディア論)。個々の題材がどれも面白いんよ。写真絵葉書と視覚イメージの話は初めて知ったんよ。柳田の風景論は、批判的工学主義を考える上でも有効だし、考現学も改めて見るとやっぱおもろいんよ(考現学をダメにしたのが誰かってのも考えると泣きたくなるwww)。それより何より、明治の鼠狩りの話、まさにchim↑pom!2009/01/11

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