ブルーバックス
生体電気信号とはなにか―神経とシナプスの科学

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  • サイズ 新書判/ページ数 286p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062575232
  • NDC分類 491.317
  • Cコード C0245

内容説明

生体はどのように情報を処理しているのか?18世紀末、イタリアの物理学者ガルバニによって世界で初めて生体電気が発見された。しかし、その精妙極まる生体電気の謎が解明されるまでには、150年以上の歳月を必要とした。本書は、生理学の第一人者として知られる著者が偉大な科学者たちの足跡をたどりながら、私たちの体を飛び交う生体電気の原理を解説した力作である。脳科学、神経生理学の研究者のみならず、生命科学に関心がある学生や社会人、必読の書。

目次

第1章 電磁気現象と生体電気現象の同時発見
第2章 生体電気信号研究の黎明期
第3章 陰極線オシロスコープによる研究の進展―日本人研究者の偉大な貢献
第4章 細胞膜を「流れないのに流れる」容量性電流の不思議
第5章 活動電位の謎に迫る細胞内微小電極法
第6章 マクスウェルの悪魔としてのイオンチャンネル―活動電位のイオン機構の解明
第7章 活動電位の交通整理を行う「シナプス」
第8章 シナプスにおける電気現象の解明
第9章 シナプス研究の進展
第10章 生体電気信号系の研究の現状と問題点

著者等紹介

杉晴夫[スギハルオ]
1933年生まれ。東京大学医学部助手を経て、米国コロンビア大学医学部および国立保健研究所に勤務ののち、1973年より帝京大学医学部教授。専門は筋収縮の生理学。日本動物学会賞、日本比較生理生化学会賞等受賞。国際生理科学連合筋肉分科会委員長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

19
#説明歌 ガルバニがカエルの筋肉収縮の原因金属接触放電2017/09/09

ちぃ

6
自然科学の研究の常道はなるべくシンプルな対象を選びそれによって得られた平明な内容をもとに研究を深めるのが定石といえる。2023/08/09

yori

4
★★★★☆ 前半部分(原理についての)難しかったわー。物理工学の人の方が得意かもね。脳科学を理解するにはスキップ出来な箇所なんだが。2015/03/08

えびちり

3
根っからの文系脳では序盤は結構つらかったものの、なかなかに興味深い解説でした。記憶に関しての記述が面白く、最近、怪談についての心理学的な解説の本を読んでいたこともあって、その記述を思い出しながら照らし合わせて読みました。項目の順序もわかりやすく、本格的に勉強する際にも、手引書的に読めるかもしれません。完全な理解を得たとは正直言えないんですが、読むことが苦痛になるような書き方でないのがいいなあ。知識を積み重ねることが嫌にならないというのは大きいです。2016/08/16

gachin

2
古典と基礎知識を上手く整理して紹介してくれる本は須らく良書だと思う。重要な現象にシンプルな実験系で説明を与えるのはいつだって科学者の憧れだ。そして読後にはその知識が気付かぬ内に自分の中で当たり前のものとしてインストールされている(本書の場合はコンデンサ)2023/05/27

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