ブルーバックス<br> 霊はあるか―科学の視点から

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ブルーバックス
霊はあるか―科学の視点から

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  • サイズ 新書判/ページ数 222,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062573825
  • NDC分類 147
  • Cコード C0240

内容説明

宇宙の物質の究極構造から、生命の起源まで解明されつつある今日でも「霊」の存在を信じる人は少なくない。その背後には、「人は死んだら魂はどうなるのか」という素朴かつ根源的な疑問が残っているからであろう。だが、そこにさまざまなインチキがつけこむ余地もある。そもそも「霊」とはいかなるものなのか?宗教界では「霊」をどう捉えているのか?科学的に「霊」を扱うには、どう考えればよいのか?科学者が自らの輪廻転生観を示しながら、この難問に迫る野心作。

目次

第1章 霊に惑わされる人々
第2章 霊についての仏教各宗派の見解
第3章 霊はあるか
第4章 岡部金治郎氏の「死後の世界」論
第5章 科学的な輪廻転生観
第6章 霊に惑わされずに生きる

著者等紹介

安斎育郎[アンザイイクロウ]
1940年、東京生まれ。1964年、東京大学工学部原子力工学科卒業。1969年、工学博士。東京大学医学部助手を経て、1986年より立命館大学教授。立命館大学の国際平和ミュージアム館長。ジャパン・スケプティクス(超常現象を科学的・批判的に究明する会)会長、日本平和学会理事、原爆忌全国俳句大会実行委員長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゲオルギオ・ハーン

26
霊感商法や祟りなどの脅しに騙されないために、『霊』をどのように考えるべきか考察した一冊。手間はけっこうかけている。日本の仏教の各宗派にアンケートをとっているところは(微妙に伝わってないのでは、という回答もあったが)興味深い。他に学生向けの霊についてのアンケートもある。後半はネタ切れのためかエッセイ的になっているので少し退屈なところもある。権威主義的な人、肩書きに弱い人は騙されやすいというのはなんだか分かる気がする。2023/04/17

ヨミナガラ

10
“◇岡田孝道氏の見解/人間が死というものによって突然永遠の無に帰するとは私にはとうてい考えられません。たとえ人として肉体は亡びても、霊魂は永く相続されるという仏教の説く輪廻の法を私は信じます/(イ)肯定する。(比叡山)〔…〕(ト)真にその通りと考える。(日蓮主義仏立講)〔…〕(ヲ)「たとえ肉体は滅びても〔…〕」という思想は釈尊が否定した「梵我一如」のウパニシャッド哲学であり,仏教ではない。〔…〕(浄土真宗教学研究所)〔…〕(タ)霊魂の滅・不滅は個人的見解の相違。〔…〕(真言毘盧舎那宗千手寺)〔…〕”2014/06/02

おおかみ

10
構成が体系的でないためか、散漫な印象が残る。ただし本書の主張は明快で、科学と非科学の峻別、すなわち「科学的命題には科学的な思考を貫く」ことの重要性を説く。霊の存在の是非を論じるものではなく、霊感商法の犠牲者が後を絶たないことに心を痛めた著者の叫びなのである。2011/09/08

魚京童!

7
誤魔化すな!2014/01/10

とまと

5
「霊はあるか」というタイトルは微妙。霊感商法対策、仏教理解、日本仏教の現状について。科学的輪廻転生論が面白い。著者曰く、「科学的命題には科学的思考を貫く」。本書もそれを実践している。しかし、その態度では、科学的思考を軽視する人には響かないだろうなあ。 2013/06/23

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