内容説明
航空機事故が多様化している。その原因は、航空機が輸送手段として確立し、多くの人が航空機にかかわるようになったことにより、リスク要因が増加したからだ。だが、多様化したとはいえ、事故には「流れ」があり、同じタイプの事故は連続して発生する傾向がある。本書では、1950年代以降に起きた主要航空機事故65件を事故の新しい「流れ」として位置づけ徹底検証、現代機の弱点を明らかにし、今後の事故の趨勢に鋭く迫る。
目次
第1章 事故の多様性
第2章 特殊社会の崩壊
第3章 現代機の弱点―与圧と整備
第4章 予測不可能な事故―新型機と風
第5章 肥大化したシステムの矛盾
第6章 人間の操縦する怖さ
第7章 グレーゾーン―怠慢と責任回避
終章 危険を取り繕う偽善
著者等紹介
加藤寛一郎[カトウカンイチロウ]
1935年、東京都に生まれる。1960年、東京大学工学部航空学科卒業。川崎重工業入社。アメリカ・ボーイング社を経て、1971年、東京大学工学部航空学科助教授、1979年、同学科教授、1996年、同大学名誉教授。1996年から5年間、日本学術振興会理事。2004年から防衛庁技術研究本部技術顧問。工学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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