講談社+α文庫
恋する寄生虫―ヒトの怠けた性、ムシたちの可愛い性

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 257p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784062565394
  • NDC分類 491.9
  • Cコード C0145

内容説明

生物にとって「性」とは何か?学校では教わらない性の生物学を面白くマジメにわかりやすく講義。生物の大目標は次の世代を残すこと―その為に生物はあらゆる策略をめぐらし、真剣な闘いをくり広げる。ジャングルの中で働く人々を治療しながらヒト族の性のおかしさ、いい加減さを笑い、一方でムシたちの厳しい性と生を見つめる寄生虫博士の、生きることがとても楽しいことに思えてくる一冊。

目次

第1章 恋を邪魔する寄生虫(左右対称なアナタが好き;病は君から、学問に尿道なし ほか)
第2章 虫たちの真剣な「性」(虫たちの性の可愛さ;サナダ虫のセックス ほか)
第3章 心の「性」と身体の「性」(無菌とセックス;日本のセックス事情 ほか)
第4章 寄生虫たちの平和(虫たちの新たな宇宙;なぜ「エイズ」が誕生したか ほか)
第5章 今、「性」があぶない(「怠けた性」に対する処方箋;精子減少で地球はどうなる ほか)

著者等紹介

藤田紘一郎[フジタコウイチロウ]
1939年、中国・旧満州に生まれる。東京医科歯科大学医学部を卒業し、東京大学大学院医学系研究科博士課程を修了。医学博士。金沢医科大学教授、長崎大学教授を経て、東京医科歯科大学大学院教授。専門は寄生虫学と熱帯医学。マラリア、フィラリア、成人T細胞白血病やエイズ関連の免疫研究、人畜共通伝染病の研究治療を続けている。その一方で自然の生態系からみた現代の人間社会のゆがみを鋭くとらえ、ユーモアのある名文でつづられた警告の書を出版し幅広く支持されている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

TSUBASA

14
近年、人間たちの性は狂ってきている。一方で寄生虫たちはそれぞれ独特な性生活を営んでいる。寄生虫の第一人者たる藤田教授が寄生虫の性生活を取り上げつつ、人間の性に警鐘をならす一冊。目黒寄生虫館へ行く前に予習として読んだのだけど、寄生虫というよりセックスの話がメインでした。ちょっと目的と違ってたかなと思いつつ、性病の珍エピソードに大笑いしたり、なるほど寄生虫の性って面白いものが多いんだなぁと感心したり。「サナダムシはその節々すべてが両性具有で、他の虫だけでなく自分自身とも交配する」さなだむしすげーなさなだむし。2014/06/26

青葉麒麟

5
同性愛者の脳と異性愛者の脳は違うらしい。母親の胎内での環境に影響されるだって。人間って不思議(゜O゜;2012/07/02

✿yoko✿

4
寄生虫の話イコール性病、エイズの話につながっていくのですね。 世の中ただ時が流れているようで、そこでは沢山の生殖活動が行われ、頑張ることによって未来につながっていると実感しました。13年前の作品で、『性の危機』を提唱しているけど、その危機感は現代にもひしひしとあります。2014/07/04

びっぐすとん

3
108円本。すっかり寄生虫づいてしまった(笑)。寄生虫は子孫を残すことだけが絶対の生存理由だから、子孫を残すバリエーションがすごい!雌雄同体で自分だけでも繁殖出来たり、おかれた環境でその後の成長の形態が変わったり、ビックリ。それに比べて人間は環境ホルモンやストレスで精子はかつての半分まで減り、婦人科疾患が増えて繁殖能力が低下しているらしい。寄生虫では普通の両性具有だが、人間の両性具有についても説明があって興味深い。しかしこの本読むと旦那さんが東南アジアに赴任してる奥さんは旦那さんを疑うようになるかも。2016/08/15

1
サナダムシが体節ごとに両性具を持ち、かつ自家受精できるという、完ぺきにイカれた同人誌に出てくる生物でウケちゃった2019/10/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/2365767
  • ご注意事項