講談社+α文庫<br> 大東亜戦争、こうすれば勝てた

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講談社+α文庫
大東亜戦争、こうすれば勝てた

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  • サイズ 文庫判/ページ数 371p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784062564786
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C0195

内容説明

B29の空襲や原爆投下は敗因にあらず。目的なし、設計なし、指導者なし。持つべきものを持たず、やるべきことをやらずに敗北した日本。欠陥武器をなぜ改良しなかった?欠陥参謀をなぜクビにしなかった?欠陥情報をなぜ信じた?あのとき、もし、こう戦っていたら…。論客2人が勝利のシナリオを大胆に展開。勝てる戦争に負けた日本のエリートたちの致命的欠陥システムを問う。

目次

第1章 学者のやらない話
第2章 遂に出なかった「戦争指導者」
第3章 天佑神助主義の敗北
第4章 やればできた勝ち逃げ
第5章 戦争設計のない日本
第6章 勝利のシナリオ
第7章 一億総官僚化時代を迎えて

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さの棒術

7
1985年の本(2000年に文庫化)対談形式で書かれている。戦争設計。戦略論。政略なき故に戦略もない。官僚組織としての軍隊が共同体化してしまう。現役武官制の弊害。決戦主義と軍艦保全主義という矛盾を内包した海軍。この矛盾の原因は日露戦争後の検証不足。大戦後、軍隊式に組織化された企業によって高度経済成長をするが、その悪弊を今も受け継いでいる。100年近くこうまで変わらないのは、元々そういう国だから?とすら思ってしまうが、戦国時代の日本は違った。大正から平成の今日までの日本が歴史的に見て異常な時代。2016/09/18

undine

4
大東亜戦争は、米国と戦わないで勝ち逃げする方法や、米国と戦う場合にはこうすればいい、というアイデアがたくさん書かれてあって勉強になった。物事を自由に拡散的に考えると本当に面白い。「こうすれば勝てた」の時間的な起点を日露戦争の戦訓だけでなく、平安時代にまで遡って検証するというスケールの大きさも思考トレーニングとして楽しめた。少なくとも単純に兵器の問題や、戦術の問題ではなく、戦略、政略にまでレベルを上げて戦争というものをとらえられなければ、日本が次に戦争の危機に直面した時には同じ失敗を繰り返しかねない。2020/05/06

TheWho

4
無謀な戦争だったと言われている大東亜戦争を小室直樹と日下公人の両論客が、やりようで勝てた戦争だったと茶飲み話をする一冊。最終宣告だったと通説のハルノートは、国際法の解釈でどうにでもなったと言う説には、目からウロコだった。細かい戦術や日本の組織的欠陥、政治不在など色々な説明があったが、結論として、戦争は、英・蘭のみを相手にして、大東亜共栄圏、民族自決、植民地開放等の大義名分をもっと世界に向けて宣伝する事により、米国との戦争回避が可能であり、本来の戦争目的が達成できたと言う。両氏の一面破天荒な論述の1冊。2012/07/21

tsune105

3
奇才・小室直樹に軍配が上がってるが、太平洋戦争のifを描く作品は多い中、著名な天才・奇才の対談だけに、別格。 対談のため、互いの意見の相違がある論点は、分かりづらいが、「赤字経営であった中国満州や朝鮮を放棄し、アメリカに備えるべき」「官僚制度の疲弊、政略が足りない戦争は、勝てる訳がない」という点は、説得力あり、一読の価値ある作品。 2018/11/25

ソノダケン

3
ミリオタに評判悪い本だが、「日本もアメリカも同じくらい外交オンチ」「戦争目的について合意がなく、日本政府は国民を恐れていた」「秀吉の時代にアメリカを植民地にして『加藤カリフォルニア守清正』に叙任せよ」など、彼らの前提を突き崩す奇説で急降下爆撃するのだから仕方ないか。インドを解放してからドイツのスターリングラード戦を助ける、「日独打通作戦」について具体的に語り合う箇所が読みどころ。また戦後、ドイツ人がなんでもヒトラーのせいにして責任逃れできたのに倣い、日本人も辻政信のせいにすればいいとゆう指摘に膝をうつ。2015/01/11

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