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女系の教科書

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  • サイズ B6判/ページ数 306p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062205429
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

親、兄弟姉妹、恋愛、人生に不可欠なことすべてを積み上げた家族ドラマが濃度を増して凱旋だ。人生「あるある」劇場に納得の共感作。売り上げ不振の自責の念から出版社役員を辞した森川崇徳、63歳。縁あって文芸講座の講師をつとめ、悠々自適のはずの退職後の人生、そうは問屋がおろさなかった。ある女性生徒に振り回され、家庭内では、母親の介護に加え、思いのままに生きていく娘たちに翻弄される。崇徳が行く先の未来は何色か。

第一章 文芸講座の盲点
第二章 怒る男
第三章 圭介の悩み
第四章 小百合の恋
第五章 美千恵の決断
第六章 延命治療
第七章 崇徳の不安
第八章 祭りだ! 祭りだ!


藤田 宜永[フジタ ヨシナガ]
著・文・その他

内容説明

「男が女系の中で生きるには、家庭でも処世術が必要なのだ」。吉川英治文学賞作家がおくる、懐かしくて新しい家族のかたち。

著者等紹介

藤田宜永[フジタヨシナガ]
1950年4月12日福井県福井市生まれ。早稲田大学文学部中途退学。’86年に『野望のラビリンス』でデビュー。’95年『鋼鉄の騎士』で第48回日本推理作家協会賞長編部門、第13回日本冒険小説協会大賞特別賞をダブル受賞。’96年『巴里からの遺言』で第14回日本冒険小説協会最優秀短編賞受賞。’99年『求愛』で第6回島清恋愛文学賞受賞。2001年に『愛の領分』で第125回直木賞を受賞。2017年『大雪物語』で第51回吉川英治文学賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

128
藤田宜永は、夫婦(奥さんは小池真理子)共々、新作を読んでいる作家です。半分私小説入っているでしょうか?主人公は著者とほぼ同年代で、女性に弱い(小池真理子も強そう)感じです。家族は女ばかりですが、それほど蔑ろにされている訳ではなく、それなりに収入・地位・恋人もあり、孫にも恵まれ、同世代からは羨ましがられる男なのではないでしょうか?ある意味現代のファンタジーです。2017/06/03

いつでも母さん

109
あの家族が還ってきた!いや、前作より面白かったと思うのは私だけだろうか?前作を読まずとも十分に楽しめるので、そこの女に囲まれて暮らしている貴男もどう?下町深川の本祭りを目前に崇徳さんの徒然の日々。次女の結婚とその相手方の家族との付き合い、長女の妊活、同居の三女一家に自分の賑やかしい姉妹に施設にいる老いた認知の母の事等々、愉しいのだがどこか他人事にも思えなくて・・自分の体調不安で進展する温子との関係が良い。全編明るくクスッとするのだが、母の病院近くで「聞こえるか?」と神輿の声を張るところはグッときた。2017/06/10

もりのくまお

49
「女系の総督」の続編。出版社の役員を退いて、カルチャースクールの講師になった崇徳さん。母親の衰弱、病気の再発への恐怖等々、問題は様々ありますが、老いてもかくのごとくありたい。延命治療に対する考え方は色々あるかと思います。個人的には温子の考え方に一致しています。昌子の気持ちも分からなくはないですが、別れに対する気持ちに整理をつけることも大事なのかと思いました。残される側のためにも、意思表示は大事だと考えるところ大でした。まだ続編がありそうな予感がします。2017/08/26

ぶんこ

47
東京下町門前仲町に住む崇徳さん63歳。元出版社役員で今は週2回の文芸講座講師をしています。家には三女一家と独身の次女が同居、実母は近所の有料老人ホーム、姉・妹もご近所、恋人も一駅先に住んでいるという家族間の密度の高い毎日。家族の色々な問題が出てきて、悠々自適とはいかないようです。どこか真剣に向き合っていない感じがすると思えるのですが、このくらいの距離感の方がいいのでしょうか。延命治療の問題は重すぎて複雑な気持ちになりました。2017/09/13

ひ  ほ

38
女系家族の中で女に翻弄されながら育ってきた初老の男性が、相変わらず自分の姉妹や娘たちに振り回されながらもうまくやってる姿がコミカルで面白かったです。1つ難点を言えば、余りにも登場人物が多すぎて覚えるのに大変でした(笑)2018/10/06

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