『不思議の国のアリス』の分析哲学

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『不思議の国のアリス』の分析哲学

  • 八木沢 敬【著】
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  • 講談社(2016/06発売)
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  • サイズ B6判/ページ数 314p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062200790
  • NDC分類 933
  • Cコード C0010

出版社内容情報

ハンプティー・ダンプティーという名前には卵形の意味がある?ここから始まる意味についての分析とは。アリスと哲学を同時に楽しむ!不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』を書いたルイス・キャロル(本名チャールズ・ラトウィッジ・ドッジソン、1832?1898)は、オックスフォード大学の論理学の教師だった。ふたつのお話は、オックスフォード大学クライストチャーチ・カレッジの学監ヘンリー・リドルの娘アリスにせがまれてした即興話をもとにしたと言われる。その意味では子ども向けであるが、論理学専攻だけに、話はきわめて理屈っぽい。この理屈は、しばしば、現代哲学の議論に援用される。
そこで本書では、「アリス」の面白い部分を著者が新訳し、そこから分析哲学を展開する。

白の女王様は言います。
「ジャムは明日、ジャムは昨日、が原則なので、今日はあげられないのよ」
木曜日が水曜日になることはない。今日は昨日ではない。でも、昨日は、一日前は今日だった。これはどういうこと?
というところから、原作の時間論について考え、さらに時間を分析哲学する。そんな趣向の、明るく楽しい哲学書です。

アリスは言う。「私は、思っていることは、言ってる。少なくとも、言っていることは思っているわ」
帽子屋が言う。「それって『食べるのものは見える』は、『見えるものは食べる』と同じだと言っているようなものだ」
三月ウサギ。「それって、『手に入れるものは好きだ』は、『好きなものは手に入れる』と同じことだって言っているようなものだ」……。
ここから始まるのは、すなわち、「逆はかならずしも真ならず」についての分析哲学、という具合。

時間、同一性、実体、無と空など、アリスからひろがる哲学世界をたのしんでください。

『アリス』は映画になっても面白いし、絵本の世界もまた魅力的だ。
でも、『アリス』を読んでテツガクを楽しむなら、
この一冊です!

第0章 不思議の国と鏡の国の物語
第1章 ジャムは今日じゃない
第2章 言葉遣いが荒い卵
第3章 名前と名前の呼び方
第4章 お茶会の礼儀
第5章 首に関する三つ巴の議論
第6章 不可能を信じるのは朝飯前
第7章 これ全部、誰かの夢
第8章 現実からの離脱
第9章 二人の自分
第10章 ごっこ遊び
第11章 変わっても同じ
第12章 にやにや笑って消える猫
第13章 名前がなくなる森
第14章 無と空


八木沢 敬[ヤギサワ タカシ]
著・文・その他

内容説明

論理学者だった作者ルイス・キャロルがお話にこめた知的たくらみを、鮮やかに読み解く分析哲学の試み!

目次

不思議の国と鏡の国の物語
ジャムは今日じゃない
言葉づかいが荒い卵
名前の名前と呼び方
お茶会の礼儀
首に関する三つ巴の議論
不可能を信じるのは朝飯前
これ全部、誰かの夢
現実からの離脱
二人の自分
ごっこ遊び
変わっても同じ
にやにや笑って消える猫
名前がなくなる森
無と空
不思議の国のチャレンジへの答え

著者等紹介

八木沢敬[ヤギサワタカシ]
1953年生まれ。Ph.D.哲学、プリンストン大学(1981年)。現在、カリフォルニア州立大学ノースリッジ校人文学部哲学科教授。専攻は、分析哲学、形而上学、言語哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

またの名

13
意味のないナンセンスな言葉遊びの児童文学を些末で煩雑な言葉の議論に延々と従事する分析哲学で解説するのは、ありそうでなかった良い組み合わせ。自分が二人いるふりをするアリスの論理は可能なのか確かめるだけのことに、別々の人物x≠yが成立する条件はp1≠p2となる場所p1にxの、p2にyのすべてが存在するというのでは足りないから別の条件を更に思考し、等と続ける空論もキャロル相手なら許される。突飛な世界を分析していった先に常識へ戻る分析哲学の弱みはナンセンスを存在論まで高めたドゥルーズにはかなわないけど、面白い本。2017/06/06

evifrei

10
不思議の国・鏡の国のアリスのシナリオを題材に、分析哲学的考察を行う。14章の『無と空』が特に面白い。八木沢先生の哲学書はユーモアに富んだ快活な筆捌きで書かれているが、本書も八木沢節がきいていて非常に楽しめる。内容は概念を分析するという分析哲学的の性質上ある程度難しさは伴うが、論理的な議論のもとにパズルを解いていく様な面白さはあるので、抽象論に留まらない哲学や明るい哲学が好きなタイプの方には是非おすすめ。強迫観念的な要素がなく、仲間や信頼できる教師と共に議論をしているかのような読書時間を過ごせるだろう。2020/02/27

アリス

8
卒論の文献に使用。2023/12/13

ひつじのよう

3
よ、読み終わった。後半の章になるにつれ難しいと感じるようになり読み進めるのが大変だった。しかし大好きな不思議の国のアリスでここまで議論を発展させることが出来る分析哲学という学問、非常に面白いと思った。考えたこともないような、または当たり前だと思うことがどのようにしてその結論に至るのか、その過程が大事で面白い。2019/05/06

take

2
青山拓央『分析哲学講義』に挫折したので本書を読んだ。『分析哲学講義』よりは分かり易いが、提示された話題に「自分の興味」がどうしてもついていききれない。永井均『私・今・そして神』や野矢茂樹『哲学航海日誌』を読んだ時も同じような感想を持ったので、この分野(?)が向いていないのかもしれない(でも、大森荘蔵の著作は面白かった)。もう少し粘りたいので、次は『功利主義と分析哲学』を読む。2018/01/30

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