出版社内容情報
一休宗純は、師と死別したあと入水自殺を図った。一休を包みこんだ闇の正体とは!──室町時代発祥の美を探求する至高の歴史小説集。
『闇鴉』/アニメでも有名な一休禅師の苛烈な生涯。後小松帝の落胤とも噂された一休は、わずか6歳で母と別れ安国寺に預けられる。噂のせいで上輩にいじめられるなどして騒動を起こし、安国寺を放下させられる。17歳で謙翁宗為という禅師に私淑し、求道に目覚めていく。だが、師父は老境に入り、入寂の時を迎える。絶食断水のまま座禅をつづける師父。思いもよらぬ入寂の姿に遭遇してしまった一休は、入水自殺を図る。だが、覚悟が足りずに生き残り、こんどは華叟大師のもとで修業をはじめる。修行をするうちに大師から「一休」の道号を授かり、さらに悟りを開くが印可状は辞退し、野に下るのだった……。表題作のほかに、能楽を大成した世阿弥を描く『風花』/能楽の本質に迫った金春禅竹を描く『花鏡』/わび茶の祖・村田珠光を描いた『侘茶』など、全部で中編4編を収録。
内容説明
庶民の「申楽」を、「能」という幽玄の域にまで高めた世阿弥。金春禅竹はその娘婿となり、義父とは別の座を率いながらも、指導を受けて深く結びついていった。そして義父の最期のとき、奥義が記された伝書が遺される。世阿弥が禅竹に伝えようとした秘法とは…表題作『花鏡』のほか、能楽を大成した世阿弥を描く『風花』/闇に生きた禅師、一休宗純を描く『闇鴉』/侘茶の祖、村田珠光を描いた『詫茶』。求道にかけた互いの宿命が交錯する連作歴史小説。
著者等紹介
海道龍一朗[カイトウリュウイチロウ]
1959年生まれ。2003年に剣聖、上泉伊勢守信綱の半生を描いた『真剣』で鮮烈なデビューを飾り、中山義秀文学賞の候補作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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苺畑序音
ちゃかぱん
mushoku2006
ヨシモト@更新の度にナイスつけるの止めてね
yasunon