春の嵐

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  • サイズ B6判/ページ数 263p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062195515
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

自分は続けられるのか。誰もが悩み苦しんでいる。そんな芸人たちを見つめる家族。そこには愛と笑いがある。南部芸能シリーズ最新作!

コンビ名「メリーランド」として南部芸能事務所の舞台に立つ新城と溝口。しかしライバルは多く、明るい未来はまったく見えない。「オレたちはつづけられるんだろうか」誰もが悩み、日々苦しんでいる。そんな芸人を見つめる「家族」たち。そこには確かに「愛」と「笑い」がある。南部芸能シリーズ待望第3弾。

・プロ
・姉と弟
・家族
・一人暮らし
・東京
・ピン芸人
・春の嵐

【著者紹介】
畑野智美(はたの・ともみ)
 1979年東京都生まれ。
 2010年、『国道沿いのファミレス』で第23回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。
 2012年刊行の3作目『海の見える街』、翌年刊行4作目の『南部芸能事務所』がそれぞれ吉川英治文学新人賞の候補となる。
 他著に『夏のバスプール』、『運転、見合わせ中』、『ふたつの星とタイムマシン』、『夏のおわりのハル』がある。

内容説明

コンビ名「メリーランド」として南部芸能事務所の舞台に立つ新城と溝口。しかし目の前の壁は高く、ライバルは多く、未来はまったく見えてこない。「オレたちはつづけていけるんだろうか」誰もが悩み、日々苦しんでいる。そんな芸人を見つめる「家族」たち。そこには確かに愛と笑いがある。南部芸能シリーズ、暴風警報の第3弾!

著者等紹介

畑野智美[ハタノトモミ]
1979年東京都生まれ。2010年、『国道沿いのファミレス』で第23回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2012年刊行の3作目『海の見える街』、翌年刊行の4作目『南部芸能事務所』がそれぞれ吉川英治文学新人賞の候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

161
お笑い芸人コンビを描く南部芸能シリーズ第3弾です。正直、サブキャストの登場人物たちを忘れかけており、読み始めは少し戸惑いましたが、読み進めるうちに記憶がよみがえり、中盤からはいつものようにしっかりと楽しめるコトができました。今作はサブキャスト他、それぞれの視点からみたお話が書かれているスピンオフな内容です。印象に残った本分【辛いはずなのにめげない。努力することに言い訳や躊躇いがない。逃げるための言い訳ばかり考えて、何も努力しなかった。】きっと仕事する原点って、こういうシンプルなことがとても重要なんですね。2015/07/06

hiro

141
南部芸能シリーズ第3弾。前作を読んでから約1年がたつので、登場人物が思い出せなくて、相関図を書きながら読んだ。この1年間に芸人を描いた作品は、『夢をかなえるゾウ2』や『火花』を読んだが、やはりこれらの作品に共通するのは、食べるためにアルバイトをし、不安で、それぞれ戦い、苦しんでいる芸人達の姿だった。その重苦しいなかでいつもこのシリーズは、最後の章でメリーランドの2人に少し希望がみえるところがいい。畑野さんには4冊目まで構想があるようなので、来年もこのメンバーに会えることを楽しみに第4弾を待つことにする。2015/07/10

takaC

127
「そうきたか」という驚きはなかったが、これからどうなるのかは気になる。メリーランドだけじゃなくナカノシマもインターバルも津田ちゃんも。なるほど。だから次作のタイトルが『オーディション』なのか。2016/07/23

風眠

107
南部芸能事務所シリーズ第3弾。芸人としてはあまり希望は持てないかもしれないけれど、人生そう捨てたものでもないと思わせる、ほんのりとした余韻がいい。人は、人に絶望もするけれど、人に力を貰うこともある。家族や友人、恋人や先輩後輩、そして相方。厳しい世界に身を置いて、突き進むか別の道を行くのか、時に迷いながらも、それでも芸人を辞めないのは、水の中でしか生きられない魚のようなものなのだろう。厳しくても居心地よく泳いでいける海、それが彼らの世界。少しずつリンクしているけれど、それぞれ独立した物語として読める短篇集。2015/07/27

Yunemo

104
「食っていくためにどうする」、「寂しさを噛みしめて」、この二つの想い、そして「焦り」、これらが交錯して展開する第3部。就活と芸人道への憧憬、この想いが切なさ過ぎる。何となく、若い人達の生き方に危うさを感じながらも、共感している自身がいます。でも世代を超えて、将来を見渡す時にやはり不安で一杯。今を真剣に生きろと言われても、燃え尽きることが予想される展開をどうする。自分どころか愛すべき人まで、食わせていけるのか。こんな葛藤がそれぞれの章に反映されていて、何とも言えないジレンマに、気持ちが揺れたまま読了です。 2015/08/02

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