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山月庵茶会記

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  • サイズ A5判/ページ数 275p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062194495
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

政争に敗れた男は、茶人となって帰ってきた。妻の死の真実を知るため、今日も庵に客を招く。直木賞作家の真骨頂! 静かなる闘争の記茶を点てる心は、相手に生きて欲しいと願う心――

かつて政争に敗れた柏木靫負(ゆきえ)が、
千利休の流れを汲む高名な茶人となって国に帰ってきた。
孤狼の心を胸に秘めた男は、家督を養子に譲り、山裾の庵で隠遁生活を送る。
今日も山月庵に客を招く。派閥抗争の最中に喪った、妻の死の真実を知るために。
これぞ直木賞作家の真骨頂! 静かなる闘争の記。

茶室という戦場では、すべての真実が見抜かれる。
刀を用いぬ”茶人の戦”が、静かに、熱く、冴え渡る!
『陽炎の門』『紫匂う』につづく、大好評「黒島藩シリーズ」第3弾!
葉室麟、作家生活10周年記念作品!!

葉室 麟[ハムロ リン]
著・文・その他

内容説明

茶を点てる心は、相手に生きて欲しいと願う心―かつて政争に敗れ、黒島藩を出た柏木靱負が、千利休の流れを汲む高名な茶人となって国に帰ってきた。孤狼の心を胸に秘めた男は、家督を養子に譲り、山裾の庵に隠遁する。今日も山月庵に客を招く。抗争の最中に喪った、妻の死の真実を知るために。直木賞作家・葉室麟の真骨頂!静かなる闘争の記。

著者等紹介

葉室麟[ハムロリン]
1951年福岡県北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業。地方紙記者などを経て、2005年「乾山晩愁」で第29回歴史文学賞を受賞し、デビュー。2007年『銀漢の賦』で第14回松本清張賞、2012年『蜩ノ記』で第146回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

それいゆ

82
黒島藩シリーズ「陽炎の門」「紫匂う」とこの第3弾「山月庵茶会記」をぜひドラマ化してほしいです。特にこの作品は、茶道の話だけあって静かで落ち着いた中での熱い闘争に美しさを感じます。それにしても、靫負(ゆきえ)の妻の藤尾はどれほどの美人なんでしょうか?こんな妻だと、毎日が穏やかではないでしょうね。私は御免です。でも、一目でいいからお会いして、親しく言葉を交わしてみたいものです。今回の物語は、あまりにも美しすぎて羨ましすぎる華いっぱいの女性たちでした。2015/05/10

KEI

43
藩の政争に敗れ、不義の疑いで妻に自死され、養子を迎え家督を譲り故郷を去った柏木靱負が16年ぶりに故郷に戻り庵を結んだ。それは亡き妻の真の想いを知りたい為であったのだが、藩の秘事をも暴く事となった。過去を顧み、茶席に招いて人々から話を聞き出す。ミステリー要素を多分に含み、静謐な文章で読み手を引き込む。靱負の泰然自若とした生き様は見事だが、私は人間臭い又兵衛の言動に好感を持った。滋味溢れる本だった。2018/01/31

万葉語り

42
黒島藩がシリーズものだったとは知らなかった。3作目。16年前、不義密通の噂を立てられた柏木靫負の若き妻藤尾の遺言、悲しきことに候の意味が分かったとき、誰もが一生懸命に生きているのに不幸になってしまう人がいるという理不尽にため息が出た。桔梗のような人であったのだろう。赤天目茶碗に点てられた一服の茶に、靫負の果てしない後悔と供養の心が感じられた。2015/08/27

starbro

40
今回の葉室麟はミステリです。相変らず渋く物語が展開します。本作は葉室麟版「私を愛したスパイ」という感じです。葉室麟の作品ではマイナーな主人公が多いですが、何時かメジャーな主人公でのハードボイルド歴史小説を読んでみたいと思っています。2015/05/21

いつでも母さん

40
男って・・夫って・・と思いながらモヤモヤと読了でした。『信じる』事の複雑さを男目線で、藩の事情を絡ませて16年ぶりに『納得』させる話。自害した妻・藤尾の美しさ(容姿だけでは無く)が羨ましい。最後の2ページが良かった! 全編を通して、良くも悪くも葉室 麟って感じだったなぁ。私、そろそろ葉室作品は 卒業かも・・2015/05/20

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