死に支度

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  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062191357
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

死に支度は、生き支度。92歳の現役作家にして宗教者の著者が、今すべての世代へ贈る限りなく自由で温かい「死と向かい合う智恵」!「死に支度」は「生き支度」。92歳の現役作家であり僧侶として幅広い読者から支持を集める瀬戸内寂聴氏。誰よりも濃く、深く生きてきた著者は、卒寿を機に「いつ死んでも悔いはない。毎日が死に支度」との思いでこれまでの人生を振り返り、出会ってきた数々の愛する人々や出家者の死に様を交えながら、自らの死に方を考えていく。そして最後に行き着いた、意外な境地とは―‐? 死と向かい合い、新たな生を考える智恵の書。

【あらすじ】
91歳の誕生日を前にしたある朝、小説家の私に長年付き添ってきた寂庵のスタッフたちが一斉に辞意を伝えた。自分たちを養うために働くのはもうやめて、これからは大事な仕事だけに専念してほしい、との彼女たちの思いに心打たれた私は、「卒寿の革命」を決意する。ただ一人残った最年少のスタッフ、24歳のモナとともに新たな生活を始めた私は、間近に迫る自らの死を思い、最後の連載「死に支度」を始める。それは、これまでの人生を振り返り、出会ってきた愛する人々や出家者たちの死に様を通して、自らの「理想の死に方」を探る旅だった――。

老鶯
春の革命
母コハルの死
春の雪
てんやわんや寂庵
点鬼簿
それぞれ
臨終行儀
負け戦さ
木の花
虹の橋
幽霊は死なない


瀬戸内 寂聴[セトウチ ジャクチョウ]
著・文・その他

内容説明

作家として、宗教者として、人間として―烈しくも真贄に生き抜いた、92歳の到達点。いつ死んでも悔いはない。毎日が死に支度。深い感動と愛に満たされる、著者渾身の傑作長篇小説。

著者等紹介

瀬戸内寂聴[セトウチジャクチョウ]
1922年、徳島市生まれ。東京女子大学卒。1957年、「女子大生・曲愛玲」で新潮社同人雑誌賞、1961年『田村俊子』で田村俊子賞、1963年『夏の終り』で女流文学賞を受賞。1973年に平泉中尊寺で得度、法名寂聴となる(旧名晴美)。1992年『花に問え』で谷崎潤一郎賞、1996年『白道』で芸術選奨文部大臣賞、2001年『場所』で野間文芸賞、2011年『風景』で泉鏡花文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

それいゆ

75
表紙の装丁が荘厳な雰囲気で、タイトルと似顔絵が金ぴかに光っているので寂聴さんが妖怪のようにも、また仏様のようにも見えてきました。生きるとは?人生の終焉を迎えるにあたって?を探求したもっと高尚な内容を期待していましたが、92歳になる寂聴さんの日常生活を綴ったエッセイ風小説だったので、がっかりしました。2014/11/21

ミスターテリ―(飛雲)

39
 91歳を迎えての覚悟を決めた重い作品と思って読み始めたが、まったく予想を裏切られ、反対に、毎日いきいきと楽しく過ごしている姿がある。そして寂聴さんが語っていたと思うと、突然、違う人が語り始める。なにか支離滅裂な文章構成だが、年を取り唐突に蘇ってくる記憶を、そんなふうに表現しているのかも。家族との関わり、自分の生い立ち、懐かしい友人たちなど、過去にけじめをつけるように淡々と語られていく。もし自分が91歳まで生きてこの作品を再読できたら、その時どんな感想を持つのか楽しみである。ボケていなければの話であるが。2021/11/21

じいじ

38
 「90歳を機にどんな死を迎えるべきか考える」が執筆動機。長編小説だが、主人公は寂聴さんその人である。今、92歳「いつ死んでも悔いはない」、と一日一日を大切に生きる強い精神力、人生を達観する寂聴さんに感動した。そんな寂聴さんが、タブーにしてきた政治の世界、先般の都知事選では我慢できなかった。自民党安倍政権の独断専行に堪忍袋の緒が切れた。「嘲笑や非難覚悟で」細川護熙応援のため連日街頭でマイクを持った。その気概に脱帽です。「書けなくなったら、生きていても仕様がない」と仰る寂聴さん、もっともっと書いてほしい。2014/12/12

布遊

32
エッセイ。両親のこと・波乱万丈の若い頃のこと・亡くなった知人(有名人)のこと・若い女性2人との今の生活(90歳くらいの時)のことなど書かれている。今まで寂聴さんの本、あまり読んでこなかったが、この本を読んで、興味が出てきた。忙しいのに、頼まれるとついつい色々仕事を引き受けてしまい、女性たちを困らせているところが、寂聴さんらしい・・2023/01/26

ichi

25
【図書館本】寂聴さんのエッセイ。92歳の寂聴さん、まだまだ元気そうです。死に支度しなきゃなんないけど、なかなかできない日常が描かれています。2015/08/02

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