そして、星の輝く夜がくる

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  • サイズ B6判/ページ数 266p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062188128
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

東日本大震災。神戸から被災地の小学校に赴任した小野寺先生。被災地の現実に生徒たちと共に向かい合う小野寺。希望を描く連作短編集

2011年3月11日、東日本大震災。地震・津波による死者・行方不明者は2万人近くのぼった。
2011年5月、被災地にある遠間第一小学校に、応援教師として神戸から小野寺徹平が赴任した。小野寺自身も阪神淡路大震災での被災経験があった。
東北の子供には耳慣れない関西弁で話す小野寺。生徒たちとの交流の中で、被災地の抱える問題、現実と向かい合っていく。被災地の現実、日本のエネルギー問題、政治的な混乱。小学校を舞台に震災が浮き上がらせた日本の問題点。その混乱から未来へと向かっていく希望を描いた連作短編集。
被災地の子供が心の奥に抱える苦しみと向かい合う「わがんね新聞」、福島原子力発電所に勤める父親を持つ転校生を描いた「“ゲンパツ”が来た!」、学校からの避難の最中に教え子を亡くした教師の苦悩と語られなかった真実を描いた「さくら」、ボランティアと地元の人たちとの軋轢を描く「小さな親切、大きな……」、小野寺自身の背景でもある阪神淡路大震災を描いた「忘れないで」。そして、震災をどう記憶にとどめるのか? 遠間第一小学校の卒業制作を題材にした「てんでんこ」の六篇を収録。
阪神大震災を経験した真山仁だからこそ描くことのできた、希望の物語。

被災地の子供が心の奥に抱える苦しみと向かい合う「わがんね新聞」
福島原子力発電所に勤める父親を持つ転校生を描いた「“ゲンパツ”が来た!」
学校からの避難の最中に教え子を亡くした教師の苦悩と語られなかった真実を描いた「さくら」
ボランティアと地元の人たちとの軋轢を描く「小さな親切、大きな……」
小野寺自身の背景でもある阪神淡路大震災を描いた「忘れないで」。
震災をどう記憶にとどめるのか? 遠間第一小学校の卒業制作を題材にした「てんでんこ」の六篇を収録。

【著者紹介】
1962年大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。新聞記者、フリーライターを経て、2004年熾烈な企業買収の世界を赤裸々に描いた『ハゲタカ』でデビュー。
2007年、『ハゲタカ』『ハゲタカ2』(「バイアウト」改題)(講談社文庫)がNHKドラマに、2009年、「ハゲタカ・シリーズ三作目となる『レッドゾーン』(講談社文庫)が映画化される。
2012年、地熱発電を題材に日本のエネルギー問題に迫る小説『マグマ』(角川文庫)がWOWWOWで5話連続ドラマ化された。そのほかの著書に、農政問題に切り込む『プライド』『黙示』(共に新潮社)、政治の混迷、原発問題に迫る渾身作『コラプティオ』(文藝春秋)では直木賞、山田風太郎賞候補にもなった。
最新刊は「ハゲタカ」シリーズ」第四作目となる『グリード』。

内容説明

東日本大震災から三年の月日をかけ紡ぎ出された希望と祈りの物語。著者自らが体験した阪神・淡路大震災。そして2011年3月11日。被災地の小学校を舞台に描かれる「六つの願い」。

著者等紹介

真山仁[マヤマジン]
1962年、大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。新聞記者、フリーライターを経て、2004年『ハゲタカ』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナイスネイチャ

192
図書館本。阪神淡路大震災で妻と子供を亡くした小学校教師が東日本大震災で被災した小学校に臨時で赴任する。そこで子供たちや教師、ボランティア、家族など向き合いながら奮闘していく。決して正しい答えではないかもしれないが自分たちで結論を出していく。フィクションですが、事実起こった問題を取り上げていると思います。読んで良かった。2014/08/17

おしゃべりメガネ

151
なんとも言いがたい一冊かなと。東日本大震災関連の書籍を手にするコトで、果たして自分は何を求めているんだろう、何を望んでいるんだろうと改めて問わずにはいられないキモチに。ただ単に感動するコトを求めていたのか、あるべき姿、真実をただただ知ろうとしたのか、悩むばかり。本作もイッキに読みはしましたが、読後自分の中ではスッキリとしたキモチにはなぜかなれず。主人公の教師の言動に、賛同しきれない自分がいて、そんな主人公に関わる様々な'大人'たちにも違和感が。「忘れないで」というひと言が最後まで頭から離れませんでした。2020/03/11

Yunemo

149
子供の眼から見た震災、現実的な出来事なんでしょう。どれをとっても、子供たちの力強さを感じます。それにひきかえ、「大人は、自身は」という問いに、弱みだけ。一体、どれだけの人の生き方を変えてしまったんだろう。1つだけ不満。若者が変わってしまった現実が、結局何も記されていないことに。この子らが若者世代になった際の「想い」を作品で感じたい、その思いが強まって読了。「人に関われば無意識とはいえ、傷つける場合もある、お互いに」、「人は皆、忘れていくから生きていける」、この点だけは胸に刻んでおこう。今日でちょうど3年。2014/03/11

139
良かった。フィクションだけど、実際に似たようなことがあったんだろうと思うと、目頭が熱くなり、また、腹立たしくもなり、一話、一話に入り込みました。「津波てんでこ」小野寺先生の熱い思い、逞しく成長する子供たち、そして、校長先生に胸が熱くなりました。二ノ宮金次郎像撤廃活動には、たまげました。「人は本当に大切なことは決して忘れない。けどな、過去に縛られたらあかん。大切なのは今日であり未来やろ。」刺さりました。2016/03/22

初美マリン

127
東日本大震災の被災地の小学校を舞台にした再生物語、凄い人たち、小野寺先生はもちろん校長先生や子どもたち、皆凄い、己の小ささにいやになる、自分には星の輝きは、見えるのか?2020/03/13

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