忠臣蔵まで―「喧嘩」から見た日本人

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忠臣蔵まで―「喧嘩」から見た日本人

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  • サイズ A5判/ページ数 285p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062186742
  • NDC分類 210.52
  • Cコード C0021

出版社内容情報



野口 武彦[ノグチ タケヒコ]
著・文・その他

内容説明

江戸以前、武士はどうしようもなく暴力的で野蛮な存在だった。太平の世を迎え、権力は自力救済と復讐の論理を服従の美学に転換させるべくさまざまな努力を重ねる。それでも間歇的に噴出する異議申し立て。その頂点が赤穂事件だった。忠義のベールを取り去ったあとに残る「日本人の正義」の原形質を明らかにする歴史エッセイ集。

目次

元禄時代を読みなおす
意趣・鬱憤・赤面
喧嘩という習俗
喧嘩両成敗をさかのぼる
川中島の合戦
甲陽軍鑑と信玄家法
長篠合戦の神話
武士道の始原
葉隠とその未生以前
雑兵は語る〔ほか〕

著者等紹介

野口武彦[ノグチタケヒコ]
1937年東京生まれ。文芸評論家。早稲田大学第一文学部卒業。東京大学大学院博士課程中退。神戸大学文学部教授を退官後、著述に専念する。日本文学・日本思想史専攻。1973年、『谷崎潤一郎論』(中央公論社)で亀井勝一郎賞、1980年、『江戸の歴史家―歴史という名の毒』(ちくま学芸文庫)でサントリー学芸賞受賞。1986年、『「源氏物語」を江戸から読む』(講談社学術文庫)で芸術選奨文部大臣賞、1992年、『江戸の兵学思想』(中公文庫)で和辻哲郎文化賞、2003年に『幕末気分』(講談社文庫)で読売文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yooou

3
☆☆☆☆★ 僕の興味は忠臣蔵の法的側面ではなく実際にあった赤穂事件の出来事そのものでしたが、本書はそれに答えてくれるだけではなく全く知らない数々の出来事から当時の様子を生き生きと蘇らせてくれました。2016/08/28

ムグムグ

1
大変面白かった。喧嘩両成敗って公平なんだと思ってたが、よく考えると喧嘩をふっかけられた方は、成敗されたらたまったもんじゃない。武士が刀を鞘から抜く時は死を覚悟しているんだな。2014/02/04

ホンドテン

0
図書館で。書題通り江戸中期以前の自力救済原則(喧嘩による解決)が法治主義に転換=封印されるまでの過程を描く。討ち入り賛美は長らくの自力救済心情の噴出であり、法治が所詮は脆弱な建前であることに足下がグニャリとなる気分になった。とはいえ浅野の天気性不快、宝永噴火に代表される元禄の繁栄観(大正に成立)に反した不穏さやら綱吉の性的鬱屈の異常な処置やら圧倒的な蘊蓄は読み物として楽しい。2023/11/05

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