山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた

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  • サイズ B6判/ページ数 194p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062180160
  • NDC分類 463
  • Cコード C0095

出版社内容情報

祝・ノーベル賞受賞! 唯一の自伝。エリートではなかった知られざる半生を語り、iPS細胞の神秘を丁寧に説明。中学生から読める■祝・ノーベル賞受賞! 唯一の自伝。はじめて明かした、研究人生とiPS細胞のすべて

決して、エリートではなかった。「ジャマナカ」と馬鹿にされ、臨床医をあきらめた挫折からはじまった、僕の研究――。

■「iPS細胞ができるまで」と「iPS細胞にできること」

 ぼくは医師であるということにいまでも強い誇りを持っています。臨床医としてはほとんど役に立たなかったけれど、医師になったからには、最期は人の役に立って死にたいと思っています。父にもう一度会う前に、是非、iPS細胞の医学応用を実現させたいのです(本文より)

■読みやすい語り口で、中学生から読める

父は町工場の経営者/高校柔道部から受験勉強に邁進/「ジャマナカ」と蔑まれた研修医時代/臨床医としての限界/はじめての実験/求人広告に手当たり次第応募/オスマウスが妊娠?/帰国/「アメリカ後うつ病」にかかる/新入生争奪戦/遺伝子を二四個まで絞り込んだ!/論文捏造スキャンダルの陰で/再生医療の可能性/病気の原因解明と創薬 (本書の内容より)

はじめに

第1部 「iPS細胞ができるまで」と「iPS細胞にできること」
走り方が変わった
医師を志す
勝敗より大切なこと
神戸大学医学部へ
ジャマナカ
名医でも治せない患者さん
はじめての実験
「先生、大変なことが起こりました」
研究の虜へ
手当たり次第に応募
サンフランシスコへ
VWとプレゼン力
オスマウスが妊娠?
はじめて発見した遺伝子
後ろ髪を引かれながら帰国
トムとカーニー
道具から研究対象へ
アメリカ後うつ病「PAD」
二つのうれしい出来事
新入生争奪戦
ぼくのビジョン
京都の作り方
細胞の設計図
設計図のしおり 転写因子
理論的に可能なことは実現する
長期目標と短期目標の二本立て戦略
データベースで候補を絞る
二四個へ
京大へ
「ほんまはこいつ賢いんちゃうか」
論文捏造スキャンダルの陰
信じてもらえない!
完璧な「マウスiPS細胞」
「ヒトiPS細胞」開発競争
再生医療の可能性
病気の原因解明と創薬
iPS細胞ストックとは

第2部 インタビュー
飛ぶためにかがむ
トップジャーナルのハードル
紙一重でできたiPS細胞
初期化の有無を調べる
「しおり」と「黒いシール」
iPS細胞とES細胞はソックリすぎる
受精卵で働くGlis1遺伝子
iPS細胞の安全性
オープンラボへのこだわり
一日の過ごし方
研究者だけでは研究できない
医師である誇り


山中 伸弥[ヤマナカ シンヤ]
著・文・その他

緑 慎也[ミドリ シンヤ]
著・文・その他

内容説明

日本で最もノーベル賞に近い男がはじめて明かした、研究人生のすべて。決して、エリートではなかった。「ジャマナカ」と馬鹿にされ、臨床医をあきらめた挫折からはじまった、僕の研究―。

目次

第1部 「iPS細胞ができるまで」と「iPS細胞にできること」(走り方が変わった;医師を志す;勝敗より大切なこと;神戸大学医学部へ;ジャマナカ ほか)
第2部 インタビュー(飛ぶためにかがむ;トップジャーナルのハードル;紙一重でできたiPS細胞;初期化の有無を調べる;「しおり」と「黒いシール」 ほか)

著者等紹介

山中伸弥[ヤマナカシンヤ]
1962年大阪市生まれ。神戸大学医学部卒業、大阪市立大学大学院医学研究科修了(博士)。米国グラッドストーン研究所博士研究員を経て、96年大阪市立大学医学部助手、99年奈良先端科学技術大学院大学遺伝子教育研究センター助教授、2003年同教授、04年京都大学再生医科学研究所教授、08年京都大学物質―細胞統合システム拠点iPS細胞研究センター長、10年4月から京都大学iPS細胞研究所所長。胚性幹細胞(ES細胞)と異なり、受精卵を用いずにさまざまな組織に分化する可能性を持つ人工多能性幹(iPS)細胞をマウスの皮膚細胞から作り出すことに成功、新たな研究領域の開拓者となる。同じ方法で07年ヒトの皮膚細胞からiPS細胞を作り出すことにも成功した

緑慎也[ミドリシンヤ]
1976年大阪市生まれ。出版社勤務、月刊誌記者を経てフリーに。科学技術を中心に取材・執筆活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やすらぎ🍀

184
進む道は2つある。医師になるか研究者になるか。科学は驚きに満ちている。新たな発見の兆しに感動し、予想を裏切られ続ける世界。失敗の繰り返しを成功の可能性に繋げ、安全性を確認し臨床し、医学応用までの道のりを歩む。私たちを形成する遺伝子という存在から再生医療としてのiPS細胞を発見し、一日も早く患者さんたちの役に立ちたい、その一心で新しい機会への道を進み続けている。発見は紙一重である。すぐには実にならない仕事に光が届く希望のある社会へ。新しい世界を見るには、いつ芽を出すかわからない追求を続けるしかないのだから。2019/11/11

へくとぱすかる

150
iPS細胞の研究で有名な山中先生が、生い立ちから整形外科医をめざした医学生時代、基礎医学の研究に転向していった経歴を述べながら、「iPS細胞って何?」ということを、わかりやすく説明してくれる。読んでいて胸のすく思いがしたのは、まだ課題は多いとはいえ、再生医療への応用の道が、これから開けていくだろうという期待が感じられたから。体細胞からできるので倫理的問題も最小限ですむ。「是非、iPS細胞の医学応用を実現させたいのです」のラストには、先生の熱意が感じられて、よかった。マラソン出場にも理由があったのですね。2021/03/03

ehirano1

148
かなり赤裸々な内容で驚きました。周囲への感謝を絶対に忘れないところは、科学者としては勿論のこと、人としても素晴らしい方ではないかと感じました。科学の世界なので厳しいのは当たり前ですが、山中先生の下でサイエンスをできる人は幸せではないかと思います。2015/11/05

ひこうき雲

147
ふとiPS細胞って何だったっけと思い手にした。医師を目指したきっかけ、アメリカでの研究、プレゼン力、ES細胞との違い、目標…たとえ話(京都の作り方)やユーモアを交えた分かりやすい1冊。凄い理論、立派な思いでも、聞いてもらえなければ意味がない。自分もこの本で知ったこと、教授のように、上手く説明できるだろうか。2020/11/01

きみたけ

124
人工多能性幹細胞(iPS細胞)でノーベル医学・生理学受賞の山中伸弥先生。先生のこれまで歩んできた紆余曲折の人生の振り返りとiPS細胞研究に関するエピソードをまとめた一冊。ほぼ10年前の本です。面白いなと感じたのは、細胞がヒトの体を生成していく手順を「京都の作り方」に例えて分かりやすく解説したくだり。細胞が皮膚になるのか、心臓になるのか、赤血球になるのかの違いがよく分かりました。人生は塞翁が馬、臨床医としては役に立たなかったけれど、iPS細胞の医学応用を実現して人の役に立ちたいという強い思いを感じました。2022/01/29

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