出版社内容情報
ビジネスマン必読!
タイ、中東、インドネシア、中国、韓国の新興巨大市場を制するものが世界経済を制する!
「灼熱アジア」の二つのテーマ
NHKスペシャル「灼熱アジア」は、二つの意味において象徴的なシリーズとなった。一つは「アジアの時代」の到来を現場の映像から実感せざるを得なかった点、もう一つは、日本経済、あるいは日本企業の競争力が揺らぎ始め、アジアの勃興に頼らざるをえない側面があからさまになった点である。「アジアの勃興」と「日本企業の減速」……今回、この二つが一つのテーマとして同居することになった。――<「プロローグ」より>
NHKスペシャル取材班[エヌエイチケースペシャルシュザイハン]
著・文・その他
内容説明
タイ、中東、インドネシア、中国、韓国の新興巨大市場を制するものが世界経済を制する。
目次
プロローグ 「灼熱アジア」の時代への確信
第1章 タイ―脱日入亜 日本企業の試練
第2章 中東―砂漠の富の争奪戦
第3章 インドネシア―巨大イスラーム市場をねらえ
第4章 日韓中―緑色戦争
エピローグ ディック・リーはどこに行ったのだろうか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
3
上昇するタイと沈み行く日本(37ページ~)。TIME誌のこの間の記事では確かにタイの方が完全失業率は1%未満で日本は4%のことからも、そのことは裏付けられていると思う。原因は、若者の姿にあった。タイの若者には迷いがないのである(39ページ)。それに比べて日本の若者は・・・というだが。賃金は格差があるのに、技術水準は双方でそれほど違わなくなっている産業もあるようだ。であるならば、日本の賃金が下落して最低賃金が瓦解するか、タイの賃金が上がるか、という話になりはしないか。脱亜→入亜という動き(256ページ~)。2013/01/06
元吉
1
★★★★☆ 世界の工場として存在感を増すタイ、オイルマネーを元に次世代のエネルギを制しようする中東、世界第4の市場のインドネシア、グリーンビジネスを制しようとする韓国、そして中国。 読んでてとても憂鬱になる。特にインドネシア編を読んで思うのは、日本企業が4編中唯一活躍しているトピックスだが但し日本人はほとんど不要。これから雇用はどうなっていくんだろう? 問題提起しているだけの書であるが、最前線の現場を知ることも大切だ。2011/11/14
ともあきほ
0
沸騰都市のほうが読みやすく面白かったが、今はアジアが熱い 2011/09/27
takexi
0
TPPのサブタイトルにつられて読んでみたけど、そこまで取り上げてなかった。とはいうものの、綿密な取材と考察を今アツいアジア~中東に対して行っているのが伝わってきた。改めて日本は弱々しい感じになってるんだなと思った。如何せん、国のトップがコロコロ変わりすぎる。美しい国とか友愛とかはどこいったんだ。2012/02/18
人生ゴルディアス
0
NHKの特集番組の書籍化シリーズ(?)。一時、犬HKと揶揄されたり、いろいろ問題のあるところだけれど、NHKスペシャルの書籍については、いつもバランス感覚に優れていると思う。今回のことで言えば、日本の有名メーカーを買収したタイの会社が、日本の職人の高度な技術をタイ人に教える際の摩擦など、上手に冷静に記したりしている。議論を呼びそうな個所では必ず、対論・異論をきちんと記したうえで、取材班なりの主観を述べるのも好感が持てる。2011/08/15