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呉越春秋 湖底の城〈第1巻〉

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  • サイズ B6判/ページ数 267p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062163453
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

華南の地に、宮城谷ワールドの新たな地平が・・・。
春秋時代末期の揚子江流域で覇権を争う呉と越。越王匂践に覇を唱えさせた名将・范蠡(はんれい)の類稀な生涯を壮大なスケールで描く。物語は伍子胥から始まる。

内容説明

伍子胥は、父に向かってまっすぐに言う。「善をなすふりをして悪をなすことほど、悪いことはないとおもいます」父・伍奢は思った。「この子を教えるのは、人ではなく天だ」と。豊かな水をたたえる長大な江水の流域で、春秋時代後期に覇権を争う、楚、呉、越。楚の人、伍子胥は堂々たる体躯で将来を嘱望される青年である。父は、王に重用され要職をつとめる。伍子胥は、呉との国境近くの邑・棠を治める兄・伍尚を助けるため船に乗り、江水を往く。強い信念をもち、父兄を尊敬する伍子胥は、地位や身分を越えてさまざまな人と出会い、歩むべき道を探していた。

著者等紹介

宮城谷昌光[ミヤギタニマサミツ]
1945年愛知県蒲郡市生まれ。『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、『子産』で吉川英治文学賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

レアル

61
中国史の知識が今だに安定していないので、時代をそして春秋時代の地図を確認しながら読んでいる。ただこの著者の本は非常に分かりやすく書かれてるので読みやすいし理解しやすいのが有り難い。この巻は兄の元で心もとなく過ごす次男坊の青年期の伍子胥が描かれている。この伍子胥、確か復讐の鬼と化す人物だよね。どのように物語が進むのか。次巻へ!2016/05/17

キジネコ

51
楚の国、霊王の時代、「澄んだ水である」と語りは始まります。青年伍子胥、20歳。7年前に2巻まで読み進めて止まってしまったのは何故か?理由を探す旅に出てみようと思い立ちました。伍子胥と歩む長く厳しい旅に途中で挫けるかもしれませんが、先ずは1巻を再読。宮城谷さんの物語で「命よりも大切なもの」を担う主人公の末路に戸惑う話が幾つかあります。忠実に描かれる史実の経路に、齟齬が行く手を遮ります。踏み出す足を見失う読書になるかも知れません。好漢伍子胥、さて彼が如何なる運命を背負うことになるのか…没年は、紀元前455年。2019/06/25

キジネコ

49
己が何者なのか?それを誇らず、若き伍子胥は等身大でありました。尤も、問いに対面すれば「未だ何者にも非ず」と彼は笑ったでしょう。史実によれば孔子さんも大男であったらしいが、この伍子胥、更に上回る大柄。人が人に、地に、やがて天に出会う。気宇壮大・磊磊落落の予感。質実ともに見上げる巨人へと成長する若者の物語が静かに始まる。行動する男の周辺でゆっくりと時代の空気が回転するのです。兄伍尚の任地で行われた武術大会、後に股肱となる人材、生涯の友に出会うドラマチック。そして斉の孫武…?まさかの孫子…?軍事と兵法の出会い。2012/01/28

紫陽花

32
「呉越同舟」で有名な呉の重臣として有名な伍子胥を主人公とした物語。楚の名門の家の次男として生まれ、真っ直ぐな性格の人物。第一巻は物語の導入的な話と国家の中のドロドロとした権力闘争に巻き込まれそうな話。「まともにぶつかるのではなく、要領よく動かないとやららるよ」と言いたくなります。第二巻に進みます。2021/07/04

星落秋風五丈原

18
湖底の城などあるものか、竜宮城でもあるまいに。 ましてや、本篇の主人である伍子胥の末路は、竜宮城で快楽を楽しむ浦島太郎とは対極に在るのに。 これほどタイトルに違和感を感じたのは久しぶりだ。それだけに印象に残る。いったいどのような作品なのだろうか?私達が知る伍子胥と、これから明らかにされる彼との間に、どれほどの違いがあるのだろう?大いに好奇心を抱かせる。 まだ第一巻に過ぎず、「臥薪嘗胆」「呉越同舟」で良く知られるような、敵国と国境を挟んでぴりぴりした雰囲気は、さほど見られない。2012/02/16

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