出版社内容情報
男女比のバランスがいま急激に変わろうとしている。恐怖の近未来予測。2012年ピュリッツァー賞ファイナリスト作品!米国人である著者が、北京の幼稚園で男女児の人数が圧倒的に違うのを目の当たりにし、妊婦がお腹の子が女の子だと知ると中絶するという話を耳にして衝撃を受け、綿密な調査を重ねてその真相を明らかにしたのが本書である。人口統計上、中国の子どもの男女比が不均衡であるのは確かであり、その傾向はインドやベトナムなどアジア全域、さらには東欧にも広がっている。その直接の原因は男子が跡を継ぐ家父長制や男性優位の社会背景であるが、安易に胎児の性別を判断できる技術が発達したこと、そして人口爆発による危機を回避するための人口抑制策が推進されたことなど、欧米諸国が深く関与していることを著者は洞察している。そして男女比不均衡が引き起こす社会問題について、外国人花嫁、売春婦の人身売買、暴力犯罪の増加など、赤裸々な実話を交えてその深刻さを訴える。
序章
第1部 「どこのうちも男の子ばかり」
第1章 人口統計学者
第2章 親
第3章 経済学者
第4章 医師
第5章 帝国主義者
第2部 素晴らしい構想
第6章 学生
第7章 惨事の予言者
第8章 遺伝学者
第9章 将軍
第10章 フェミニスト
第3部 女性のいない世界
第11章 花嫁
第12章 売春婦
第13章 独身男
第14章 世界
第15章 赤ん坊
終章
マーラ・ヴィステンドール[マーラ ヴィステンドール]
著・文・その他
大田 直子[オオタ ナオコ]
翻訳
内容説明
男女の産み分けが容易になったことや一人っ子政策などで、中国やインド…世界の至るところで男が増え続けている。その根底には英米を中心とした国際機関による恐るべき人口抑制策の存在もあった。本書は、男女比不均衡が引き起こす世界規模の社会的問題について、外国人花嫁や売春婦の人身売買・強奪、暴力犯罪や戦争の増加など、赤裸々な実話を交えてその深刻さを読者に訴えかける力作ノンフィクション。
目次
第1部 「どこのうちも男の子ばかり」(人口統計学者;親;経済学者 ほか)
第2部 素晴らしい構想(学生;惨事の予言者;遺伝学者 ほか)
第3部 「女性のいない世界」(花嫁;売春婦;独身男性 ほか)
著者等紹介
ヴィステンドール,マーラ[ヴィステンドール,マーラ][Hvistendahl,Mara]
北京駐在の『サイエンス』誌記者。『サイエンティフィック・アメリカン』『ポピュラー・サイエンス』『フィナンシャルタイムズ』などにも寄稿。この10年間は中国に滞在し、考古学から宇宙計画までさまざまなテーマをリポートしている。上海の復旦大学でジャーナリズムを教えた経験をもち、国際的なジャーナリズム推進の組織「ラウンド・アース・メディア」の顧問も務める。『女性のいない世界―性比不均衡がもたらす恐怖のシナリオ』は、2012年のピュリッツァー賞一般ノンフィクション部門のファイナリストに選ばれた
大田直子[オオタナオコ]
翻訳家。東京大学文学部社会心理学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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