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奇蹟の画家

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  • サイズ B6判/ページ数 276p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062159500
  • NDC分類 723.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

TBS「情熱大陸」が注視する画家はこの人。清貧な暮らしと深い孤独から生まれた「女神像」。観るものに静かに何事かを語りかける。石井の生き方、彼を発掘した画商、熱心なファンを通して描く絵が持つ力。

内容説明

絵を見て泣いたことがありますか?病室で死を見つめた一枚の絵、亡き子を思い出させる女神像、神戸の被災者を勇気づけた彩り、清貧の画家・石井一男に救われた人びと。

目次

第1章 画廊
第2章 発掘
第3章 最期の一枚
第4章 見守る像
第5章 炎
第6章 その日々
第7章 レストランの絵
第8章 変容と深化
第9章 静かな波紋
第10章 呼んでくれるものを

著者等紹介

後藤正治[ゴトウマサハル]
1946年京都市生まれ。京都大学農学部卒業。ノンフィクション作家。1990年『遠いリング』(岩波現代文庫)で第12回講談社ノンフィクション賞、1995年『リターンマッチ』(文春文庫)で第26回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コットン

75
ソウルメイト所有のノンフィクション本。『49歳まで全く孤独の中で生きていて、発表する機会もそのつもりもなく、ただ生きる証として絵を描いていた』石井一男さんという簡素な生活をしながら高い精神性の画家と、画家を発掘した海文堂の島田さんの話がメイン。石井さんの絵は生活の中で無理なく訴えかけてくれる様が素晴らしい!そして震災後「アート・エイド・神戸」を発足させ海文堂書店のスペースを使ってイラスト・詩・書などアーティストが提供した作品で埋まったなど人間的魅力にあふれた島田さんのギャラリー島田に一度訪れたいと思った。2014/01/28

黒まる

11
自分自身とどれだけ向き合ってきたかによって、絵も文章も音楽も、人間の本質がじわじわとでてくるのだと思う。日々勉強、日々鍛錬。2013/12/13

katta

4
年末に来て、素晴らしい本に出会った。49歳までひとりっきりで友だちも作らず、アルバイトで生活し、ただ描きたいから絵を描いていた男が、「一度誰かに見てもらいたい」と神戸の画廊に持ち込む。石井一男。その圧倒的な画力に、画商・島田誠がほれ込んだ。無名の画家の絵が人の心を揺り動かしていく。誰も死なないのに、静かな静かな作品なのになぜか涙がこぼれてしまう。こんな絵です。http://ishii.mai433.com/g.mokuji.html2009/12/18

kyoh

2
2010年冬に東京・松明堂ギャラリーでの個展に行ったことがある。予備知識のまったくない画家だったが、幾つかいいな、と思ったことを覚えている。孤高の、奇蹟の、清貧の、などと形容され、それ自体がコマーシャルになってしまうと、観る、という行為の邪魔に感じてしまうので、初見の後に読んでよかった。絵を観て、それで興味が沸いたのなら読んだ方がいい。それが、この静かに暮らし、正直に絵と向き合う画家に対する、正直な絵の見方なのではないか。2012/11/18

さくらん

2
『情熱大陸』をみて、そこに写っていた絵に惹かれ…その絵を描く、石井一男さんが気になって…早速借りて一気に読んだ。石井さんと石井さんの絵を通じて繋がった人達のお話。今この流れの早い世の中で、驚くほど慎ましやかで淡々とした石井さんの生活だったり人柄に正直驚いた。でも、ひょっとしたら石井さんが珍しいのではなく、私達の方が情報だったり周りのものに振り回され過ぎてるだけなのかも。無駄なものは持たず、欲をかくことない石井さんだからこそ、見る人が普段心の奥底に沈めている気持ちに寄り添う絵が描けるのかもしれないと思った。2010/02/03

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