月華の銀橋―勘定奉行と御用儒者

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  • サイズ B6判/ページ数 413p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062158572
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

将軍綱吉の後押しを受け、下級役人・荻原重秀は独創的な改革に取り組んだ。世襲・癒着・怠慢…あらゆる旧弊を切り捨てる堅物男は、勘定奉行に昇りつめ、最後の仕事、貨幣改革に取り組む。一方、貧しい小藩の儒者だった新井白石は、儒学の教えに反して先人の定めを曲げる重秀を嫌悪する。千載一遇の好機を得て、権力の中枢に近づいた白石のとった行動とは―。真の改革者に必要なものは何か。

著者等紹介

高任和夫[タカトウカズオ]
1946年、宮城県生まれ。東北大学法学部卒業。三井物産入社。’83年に『商社審査部25時』を発表。以降、作家とサラリーマンの二足のわらじを履き続ける。’96年、国内審査管理室長を最後に三井物産を依願退職、作家活動に専念(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ゆみねこ

64
徳川五代将軍綱吉の時代に勘定奉行として通貨改革を成し遂げた、荻原重秀。江戸の経済小説ですね。もし、荻原がこの時代に活躍しなければ、徳川は五代百年で潰れていたかも?新井白石の陰険さにげんなり。河村瑞賢の才覚に改めて感動。2017/07/30

真理そら

19
荻原重秀・柳沢吉保・新井白石・間部詮房などが登場する経済小説。今では国に信用があれば通貨も信用されるという考え方は当然のことだと思われている。荻原はそういう発想で幕府の財政を立て直そうとするが、白石にはそれが理解できない(理解したくない?)。白石ファンには読むのがキツイ作品かもしれないが、政治は現実だということや、男の嫉妬は怖いと思わせる描写が白石の描き方で納得できるという効果がある。河村瑞賢の治水工事などの描写も楽しく読めた。2018/08/07

誰かのプリン

16
本書は、将軍綱吉時代に登用された勘定奉行 萩原重秀と新井白石の事跡を描いている。重秀は、小判の葺き替え以外にも色々活躍したんだね。白石は経済知識もなくただ重秀や前将軍を非難しただけでなく、汚い手を使って重秀を勘定奉行から失脚させる。何だかダーティなイメージ。最後中途半端に終わったのが残念です。★★★☆2018/10/19

Koike Katsuya

8
これは隠れた傑作なのですよ。時代経済物で面白い。河村瑞賢も荻原重秀もカッコイイ。2017/07/07

maito/まいと

3
「火城」に続く、最近読んだ歴史小説の中でも傑作の1冊。慣習に流されない強さ・実態を把握するマーケティング的発想・必要なことはきちんと専門家に確認するプロデュース能力など、まさにビジネスマン必読の内容。理論を野心の隠れ蓑にする白石との対比も見所の1つです。2010/03/10

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