最強国の条件

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  • サイズ B6判/ページ数 449p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062153942
  • NDC分類 209
  • Cコード C0098

出版社内容情報

ハンチントンの再来が描く新「大国の興亡」史上に彗星の如く現れた超大国は、なぜいずれも衰退・滅亡の道を歩んだのか。“寛容と多様性”をキーワードに分析したロングヒストリー。未来を読み解くカギにも

内容説明

ローマ、オランダ、大英帝国…。歴史上に出現した「最強国」はなぜ世界を支配し、そして衰退していったのか?アメリカや中国は世界覇権国たり得るのか?イェール大学ロースクール教授が壮大なスケールで描く、21世紀版『大国の興亡』。

目次

一極優位を可能にするもの
第1部 前近代の最強国(最初の「最強国」―キュロス王からアレキサンダー大王にいたる、古代ペルシャ帝国;ローマ帝国における寛容―剣闘士、長寛衣、そして帝国の「絆」;中華帝国の絶頂期―混血王朝・唐;大モンゴル帝国―野蛮なコスモポリタン)
第2部 近代の最強国(不寛容の代償―中世スペインの異端審問と異教徒追放;小国オランダが築いた世界帝国―ダイヤに織物、そして、あらゆる宗教の“ごった煮”;東洋における寛容と非寛容―オスマン、明、ムガール;イギリスとその帝国―「反逆児」と「白人の責務」)
第3部 近現代そして未来の最強国(アメリカ―移民が築いた最強国;枢軸の蹉跌―ナチス・ドイツと大日本帝国、不寛容の帰結;中国、EU、そしてインド―次の最強国は、どこか?;歴史の教訓―アメリカが選択すべき未来)

著者等紹介

チュア,エイミー[チュア,エイミー][Chua,Amy]
イェール大学ロースクール教授。専門は国際経済。とくに民族紛争やグローバリゼーションといった視点から政治・法・経済・歴史を論じる

徳川家広[トクガワイエヒロ]
1965年生まれ。翻訳家。徳川宗家十九代目。慶應義塾大学経済学部卒。米ミシガン大学大学院で経済学修士号、コロンビア大学大学院で政治学修士号取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Miyoshi Hirotaka

27
最強国の条件は寛容性だが、衰退の種子は寛容性によって播かれ、排外主義が優勢になると衰退する。ここでいう寛容性は、快適な独房を整備して外国人犯罪者を接待することでなく、改宗すれば苦しみが少ない方法で殺してあげるというもの。また、周辺国の政策や成長段階に密接に関係する相対的なもので、絶対的なものではない。人材は、水が低きに流れるように生存確率の高い方に流出し、社会発展に寄与する。ところが、軒下を貸して母屋を取られることへの反動が生じたり、強みが希薄化したり、弱みに転じたりして、最強の諸条件が変容し、衰退する。2016/09/27

脳疣沼

5
寛容であることが最強国の必要条件だとのこと。大国であれば必然的にそうならざるを得ない部分があるだろう。しかし歴史的に実証すると言うより、著者が移民の子として米国で受け入れられ、成功できたということから、米国はこれからも寛容な国であるべきだという著者の願いがまず前提としてあり、後はその主張に沿うような事例を集めたという本なので、学問的にどうかという話にはなると思う。日本についても大きく割かれて分析されているが、これは不寛容な国の例としてである。2015/07/10

茶幸才斎

3
古今、軍事的、文化的または経済的に他の追随を許さない「最強国」が存在した。古くはアケメネス朝ペルシア、ローマ帝国、中国唐王朝、大モンゴル帝国、近代ではオランダ、イギリス、そして現代アメリカ。筆者は、最強国の要件として宗教や人種に捉われない人材登用が人心を魅了した「寛容」政策を挙げ、逆に最強国の衰退要因として宗教・人種的不寛容の台頭を指摘する。日本はどうか。最強国になる必要はないが、国民がこの国に暮らし働くことを幸福と思える程の求心力を得て、その才能と意欲を発揮してもらうには、貧困対策がまずは急務だろうな。2022/08/08

Haruka Fukuhara

3
自信過剰な欧米インテリの典型で、多くの誤解と偏見にまみれた本だと思う。結論ありきの歴史分析はある程度は許容されるだろうが、ここまで来るとかなり批判的な読解をしないと歴史ではなく著者のイデオロギーを追うだけになってしまう。2017/02/01

メルセ・ひすい

3
15-43 政治が大国にという乗りっっ 実は経済がこのグローバル化した世界では主体的 当然グローバル化した超大企業が国家を凌駕して支配する。それがまったく触れられていない?? 歴史上に出現した「最強国」はなぜ世界を支配し、そして衰退していったのか。アメリカや中国は世界覇権国たり得るのか。イェール大学ロースクール教授が壮大なスケールで描く、21世紀版「大国の興亡」。 2011/07/23

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