出版社内容情報
ネット社会における絵本の重要性を説く一冊 ノンフィクション作家・柳田邦男が、ケータイやネット社会で生じるさまざまな弊害から、子どもの心の成長を守る『絵本の重要性』をわかり易く説く一冊です。
柳田 邦男[ヤナギダ クニオ]
著・文・その他
石井 麻木[イシイ マキ]
写真
目次
フロリダからの手紙
パリからの手紙
子どもたちの『沈黙の春』
1日は4時間しかない!
急がされる子どもたち
失われる「いのち」の感覚
お母さん、わたしを見て!
「心のへその緒」は3歳まで切れない
絵本には「抱っこ」がいっぱい
母さんの髪のシャンプーの香り〔ほか〕
著者等紹介
柳田邦男[ヤナギダクニオ]
ノンフィクション作家。1936年栃木県生まれ
石井麻木[イシイマキ]
写真家。1981年東京都生まれ。毎年個展をひらくほか、詩と写真での連載、CDジャケットや本の表紙、映画のスチール写真、ミュージシャンのライブ写真、アーティスト写真などを手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ 🍀安寧祈願🍀
141
みんな絵本からはじまる。子どもは親の温もりを求めている。抱きしめられて心は育つ。親の存在は子どもにとって心のゆりかご。そして、大人も心の体験を求めて絵本を手に取る。ゆっくりと語りかける絵本に子ども心を思いだし、深く染みわたっていく。ゲームやテレビなどを一度手にすると依存症になってしまい、大事なものをいつの間にか手放したことさえ気づかなくなってしまう。苦しみや心が枯れたときに、絵本はあらゆる感情を動かし、優しさや癒し、大切なものを甦らせる力がある。公園や野山で走り回り、疲れたらぐっすり眠っていた頃のように。2021/03/28
KAZOO
128
見開きで写真と文章が収められています。子供の写真が中心ですが、風景なども収められていて薄い本ですが、小さなお子さんを持ったお母さんにはいいのではないかと感じました。特に最後のほうに書かれている、「子どもをダメにする10か条」「絵本「読み聞かせ」のすごい力10か条」は紙に書いて家に貼るといいのではないかと思われました。2015/12/14
あすなろ
82
お母さん・お父さん、わたしを見て!が1番心に効く。手の中でピコピコ動かしてるもの、そんなに大事なの?ノーTV・ノーゲムデーを推奨する柳田邦男氏の本。絵本と絵本の読み聞かせの効能を説く。心の臍の緒は3歳迄切れない、や、大人こそ絵本を、は同じく効きます。絵本は心の故郷となる。育みは絵本から。どんどん子供に本を読んでやろう‼︎2018/03/11
モリー
59
以下、引用。「テレビ、ゲーム、ケータイ、ネットに浸りきり、生身の人間同士の接触が どんどん少なくなっていく。幼児用のケータイまでが 派手に宣伝される。そこに出現しつつあるのは、子どもたちの「沈黙の春」だ。」p.8 「心が枯れ、感性が衰えがちな人生後半、あらためて絵本を読むと、悲しかったこと 辛かったこと うれしかったことなど、人生経験が 絵本の物語に重なってきて、なんともいえない深い味わいや感動や心のやさしさが蘇ってくる。」p.44 ■「絵本は人生に3度」と呼びかける柳田邦男氏の呼びかけに賛同します。2019/11/25
まきこ.M
42
『絵本は大人になってから「心の故郷」になるほど、心の深いところに刻まれ、生涯の「心の財産」となる』私は母に絵本を読み聞かせてもらった事はないけれど、読書からたくさんの宝物を頂いた。時間も世界も自分という枠もどこまでも飛び越えていける星の船のように無限に広がる居場所。楽しい時も悲しい時も静かに手を広げて待っててくれるから。時には母となり師となり友となる本の存在はなくてはならないもの。こどもにとっての絵本もそんな人生の灯火となってくれる時が必ずくると信じている。たくさん抱きしめつつ今夜も絵本を開く。2018/02/26