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精神の哲学・肉体の哲学―形而上学的思考から自然的思考へ

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  • サイズ B6判/ページ数 333p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062149464
  • NDC分類 104
  • Cコード C0010

出版社内容情報

養老孟司氏推薦
21世紀を展望する「肉」の哲学対談。ぜひ丁寧に読んでもらいたい!

「反哲学」を掲げる哲学者が語り「肉体」を重視する精神科医が伴走
プラトン以来、哲学が探究してきた魂・理性。貶められていた身体・感覚はしかし、いまや大きな主題となりつつある。西洋哲学二千数百年の理性主義を総括し、新たな展開を見極める。

計見さんは精神科医でありながら、どうやら<精神>が嫌いらしい。そして、世界の思想史も、<精神の哲学>から<肉体の哲学>へ向かっているのではないかと見当をつけ、それを確かめようというのでこの対談も発案されたようです。たしかに近代初頭のデカルトが、「魂〔精神〕は身体からまったく区別され、身体より認識しやすい」と主張したのに対して、19世紀後半のニーチェは、「大切なこと――身体から出発し、身体を手引きとして利用すること。……身体を信ずることは、精神を信ずることより確固としている」と主張しています。――<本書「はじめに」より>

木田 元[キダ ゲン]
著・文・その他

計見 一雄[ケンミ カズオ]
著・文・その他

内容説明

プラトン以来スコラ~デカルト~カント~ヘーゲルと哲学の探究の中心はつねに魂・理性の在り様をめぐってであった。貶められていた感覚・身体はしかし、十九世紀末人間諸科学の大転換以降、マッハ、ベルクソン、フッサール、メルロ=ポンティなどによって大きく主題化され、さらにアフォーダンス理論へと展開されている。理性主義から肉体の復権へ、「反哲学」の哲学者と「肉体」を重視する精神科医が、西洋哲学二千数百年の流れを見極める。

目次

第1章 身体の上に精神を置く思考の伝統
第2章 世界を認識する理性、世界を形成する精神
第3章 十九世紀末人間諸科学の大転換
第4章 知覚・行動・身体への哲学の関心
第5章 心理学・現象学・プラグマティズム
第6章 物質・生命・精神という階層

著者等紹介

木田元[キダゲン]
1928年生まれ。哲学者。東北大学文学部哲学科卒業。中央大学名誉教授。ハイデガーの『存在と時間』を読むことを目的に哲学を始め、西洋哲学を深く研究、フッサール、メルロ=ポンティほか主要な哲学者の著作を広く紹介している。また「反哲学」という独自の哲学観は現代日本の思想界に大きな影響を及ぼしている

計見一雄[ケンミカズオ]
1939年生まれ。精神科医。千葉大学医学部卒業。医学博士。千葉県精神科医療センターの設立に参画し、現在は名誉センター長。精神科救急医療という分野の開拓者で、統合失調症医療の専門家として現在も臨床の現場に立つ。日本精神科救急学会前理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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