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長い終わりが始まる

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  • サイズ B6判/ページ数 149p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062147873
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

山崎ナオコーラの最新小説

大学のマンドリンサークルに所属する小笠原はうまく周囲に溶け込めない。そんな小笠原の青春時代の恋と日常を音楽のようなみずみずしいリズムで描いた傑作小説。

内容説明

大学4年生の小笠原は、マンドリンサークルに入っている。未来になんて興味がなく、就職活動よりも人間関係よりも、趣味のマンドリンに命をかけている。そして、とても好きな人がいる。いつまでも流れていく時間を描いた青春文学。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みゃーこ

110
なんか、誰からも必要とされていないような小笠原の必死の自己アピールが時として協調性を欠くことに存在を証明せざるをえないような切なさが痛ましいよね。若気の至りとはいえ、男の性欲を安易に親密さの表れと混同してしまう女の浅はかさが私は嫌いだ。好きか嫌いか、趣味か就職か何もかもモラトリアムではっきりしない曖昧な関係性と音楽へのプライドはどこまでが自己証明なのか自分でもわからないその愚かさこそが青春の甘酸っぱさなのかもしれないと思いながら。2013/08/02

優希

100
凄く苦しいです。何に対しても興味が持てず、人間関係も上手くきずけないことでマンドリンに命をかける小笠原。彼女にとっては思うままにマンドリンを演奏することが自分のコンプレックスの裏返しなのでしょう。とても好きな人がいてもその想いも報われない。でもその想いも刹那的に過ごす彼女の中の世界の全ての中に含まれているのだと感じられてなりません。小笠原の世界が完結している限り、長い終わりが始まるときが訪れるような気がしました。2016/04/11

ベイマックス

89
大学生の音楽サークル内での恋バナ。う~ん、いまいち盛り上がりも共感もなく読み終えてしまったような一冊でした。2021/06/21

zero1

83
若いって不器用?人は必ず終わりに向かう?芥川賞に何度も候補になっている山崎が音楽での人間関係を描く。大学のマンドリンサークルにいる四年の小笠原は就職が気になる中、「思い出作り」という雰囲気に反発、孤立していた。気になる存在の田中に誘われ、彼の家に行く。卒業後の彼女はどうなる?光る部分もあるが散漫で支持を得にくい作品。小笠原など登場人物に共感しなかったし、決め手がない。人が集まる以上、人間関係は複雑になりやすい。特に大学生なら当たり前。舞台となった大学は渋谷なので山崎が卒業した國學院大がモデルか。2019/03/07

ひらちゃん

60
小笠原にも田中にもちょっとイライラしながら読んだ。この娘は好かれる性格じゃないなぁ。私は嫌いじゃないけどめんどくさいと思ってしまいそう。大学4年の時期的な事もあるだろうけど、サークルの中での立ち位置も微妙。社会に出て小笠原はやっていけるのか、こっちが心配。2018/07/28

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