極楽谷に死す

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  • サイズ B6判/ページ数 281p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062145923
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

ベトナム戦争、学生運動、浅間山荘事件。本気で生きた時代が、確かにあったはずだ。―海辺の街から届いた手紙に、男は涙した。みんな、どこへ行ってしまったんだ。’70年代を熱く生きた著者が、魂の全てを注ぎこんだ渾身の小説集。

著者等紹介

西木正明[ニシキマサアキ]
1940年、秋田県生まれ。早稲田大学教育学部を中退。平凡出版に入社し、『平凡パンチ』『週刊平凡』『ポパイ』の編集に携わる。1980年に独立して作家活動を開始し、『オホーツク諜報船』で日本ノンフィクション賞新人賞を受賞。1988年には「凍れる瞳」「端島の女」で第99回直木賞を受賞する。さらに、1995年、『夢幻の山旅』で第14回新田次郎賞、2000年、『夢顔さんによろしく』で第13回柴田錬三郎賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ehirano1

37
著者自身のノスタルジーのような感じがします。男性の語り手(著者自身ではないかと推測されます)が回想する内容には必ず女性が関与しています。この女性達も時代やパートナー(≒著者の友人や知人?)に翻弄されます。そして、「結局こいつらは、あの頃と変わっていない(p267)」と云うセリフに代表されるように、みんな未だに“あの頃(1970年代)を生きているんだなと感じさせられます。それくらいあの頃は強烈だったんでしょうね。因みに当方は“あの頃”にこの世に生を受けました。2018/10/05

ジュースの素

6
小説現代掲載の5つの短編。小説家の主人公が各国で出会ったちょっと不思議な物語。西木氏は早稲田の探検部出身で当時から辺境を歩き回ったので、作品もそういう場が圧倒的に多い。 一筋縄では行かない騙され方が各地で展開する。特に最後の「風の王国」では知らないうちに騙されてパスポートを盗まれていた。日本のパスポートはかように狙われているんだなぁ。2016/10/16

wasabi

1
著者自身が学生運動に直接関わってはいなかったものの、当時の闘争に熱く生きた仲間たちと30年後に再会した物語である。それぞれが異国の地に移り、決して豊かではない暮らしに身を置き、ある者は逝っていた。一見、夢破れたかのようであるが、かつて負った心の傷と共にあの魂は失せてはいないことへの悲喜が綴られる。2009/10/28

nonnon

0
★★★☆☆2010/03/08

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