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ロック母

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  • サイズ B6判/ページ数 262p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062140331
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

川端賞受賞作品(「ロック母」)収録。
1992-2006/芥川賞候補作品から川端賞受賞作品まで15年にわたる代表的短編小説7編を収録。

内容説明

芥川賞候補作品から川端賞受賞作品まで15年にわたる代表的短編小説7編を収録。

著者等紹介

角田光代[カクタミツヨ]
1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。90年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞、96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、98年『ぼくはきみのおにいさん』で坪田譲治文学賞、03年『空中庭園』で婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』で直木賞、06年「ロック母」で川端康成文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

89
川端康成文学賞を受賞した表題作が目当てだったのですが、他の作品も良かったです。角田さんは人と人の間にあるもやもやしたものを書くのが巧いと思いました。親に対する苛立ちとか恋人に対する違和感とか重たいものが多いのですが、門田さんはそれをオブラートに包まないで正面から描いていきます。厳密な意味でハッピーエンドを迎える物語はほとんどありません。それでもカタルシスを得られるのはいろいろなことがあるけど生きて行かなきゃ、という角田さんの祈りにも似た思いが伝わってくるからでしょう。2013/11/03

毎日パン

75
角田さんのこういった短編集、大好きです。特に「緑の鼠の糞」が好きです。東南アジアの蒸し暑いなか辛い食べ物を食べるこの雰囲気が自由に海外旅行も出来ていたコロナ前の時代を懐かしく思い出させます。2022/05/08

風眠

55
特に良かったのは『ゆうべの神様』。夕食の味噌汁が器ごと乱れ飛ぶような夫婦喧嘩が、当たり前の家庭に育った主人公のマリコ(高3)。近所の大人たちは、マリコの家の噂話にいつだって夢中だ。そして父親には愛人がいて、その父親が胃潰瘍で倒れ。淡々と、しかし確実にグレていったマリコが、家に火をつけ去っていくラストシーンが印象的だ。表題作の『ロック母』は、未婚で妊娠した主人公が島の実家に帰ってみたら、母親がおかしくなっていたという物語。どの物語も、人間のささくれた部分が軸になっていて、繊細な味わいのある短篇集だと思う。2013/09/27

林 一歩

52
閉塞感甚だしい短編集。一編一編読み進めながら、心の奥底から鬱屈した苛立ちが澱のように泡立つ。著者の長編も好きだが、悪意に満ちた短編群は腹が立つくらいに面白く私の心持ちを荒ませる。2015/07/25

るんるん

37
短編集。「ゆうべの神様」では、マリちゃんの心のタガがついにはずれてしまう。両親不仲のなかにいて平静なふりする姿は強さなのか弱さなのか。緊張感を強いられたに違いない。「緑の鼠の糞」は、今の時期にぴったりな旅先での話。夏に食べる辛さが半端ないタイ料理。肌から噴き出る汗が生々しく、熱風が伝わってくる。2014/08/10

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