黄金と生命―時間と練金の人類史

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  • サイズ B6判/ページ数 485p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062139724
  • NDC分類 565.12
  • Cコード C0010

出版社内容情報

ヒトは永遠の光を探求する旅に出た
人類史を読み解く壮大なオデッセイ

農耕、神話、宗教、哲学、科学、国家、貨幣……
限りある命を乗り越えるための技と知=錬金術の軌跡を追い、1万年以上、魂を突き動かした光源=「万物の王」の正体に迫る。

私たちの心のなかでは、「近代」はもちろん、「中世」も「古代」も「先史時代」も、さらには、象徴的思考の生まれた「後期旧石器時代」すら生きつづけ、今でも力を発揮しているのだ。あたかも、ゲーテの「万物の範型(シェーマ=イデア)を生み出す世界」、時空を超越して存在する「戦慄すべき世界」のように。――<「エピローグ」より抜粋>

鶴岡 真弓[ツルオカ マユミ]
著・文・その他

内容説明

農耕、神話、宗教、哲学、科学、国家、貨幣…限りある命を乗り越えるための技と知=錬金術の軌跡を追い、一万年以上、魂を突き動かした光源=「万物の王」の正体に迫る。人類史を読み解く壮大なオデッセイ。

目次

プロローグ 黄金を射ぬく、または金属人類史
第1部 黄金の夜・金属篇―「生命時間に協力する」農耕民へ(生命体としての金属―神話のなかの冶金術;「万物の王」の発見―大地から誕生する最強の王;「黄金の胎児」と農耕革命―女神と男権の戦火を超えて;農耕民のニュートンたち―「時間に協力する」知と技の誕生)
第2部 黄金の夜明け・錬金術篇―「生命時間を支配する」医者へ(時間を加速する技=冶金術―死に涙したアダムと金属民の溶鉱炉;『聖書』とギリシアの「知」の光―蛇、ヘルメス、イオニア派、アリストテレス;エジプトとイスラムの仲立ち―アレクサンドリア、グノーシス、イスラム;ヨーロッパ錬金術の誕生―金属と人間の「生命時間の統一」)
第3部 黄金の真昼・貨幣篇―「生命時間を克服する」経済人へ(巨龍の近代国家は黄金を求める―再来したリヴァイアサン;『ファウスト』と紙幣―「想像の黄金」の近代;貨幣の魔術―未来という担保;「万物の王=黄金」のゆくえ―生命なき金属、または聖なるものの成就)
エピローグ 「時間の聖劇」と眠りについた黄金

著者等紹介

鶴岡真弓[ツルオカマユミ]
美術史学者。ケルト芸術文化およびユーロ=アジア世界の民族デザイン交流史の研究家。立命館大学文学部教授を経て、多摩美術大学芸術学科教授。早稲田大学大学院修了後、アイルランド、ダブリン大学トリニティ・カレッジへ留学。処女作『ケルト/装飾的思考』(筑摩書房)で、日本で初めてケルト芸術文化史の全体を紹介し、ケルト・ブームを引き起こす。ユーラシア文明の「装飾・デザイン」交流史を探究、アイルランドから、ウズベキスタン、内モンゴルまで旅し、日本の文様を、世界性の中に位置づける研究も進めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まめ

1
黄金と生命の象徴の歴史、それにまつわる 人間の心性の歴史をたどる。2014/10/18

蒼埼鷏

0
錬金術に興味があって読んだ理系人間なので歴史や思想の展開についていけず、挫折して二章だけ読んだ。知りたかった内容は書いておらず2013/04/08

メルセ・ひすい

0
9. 06 金~鉄へ~錬金術・・ ヨーロッパの金属と西洋考古学  ヒトは永遠の光を探求する旅に出た。限りある命を乗り越えるための技と知=錬金術の軌跡を追う。光源=万物の王の正体とは…。人類と金属の関係、とくに黄金のイメージを追求し、それにまつわる人類史を読み解く。2007/07/05

crysalis

0
「黄金」「時間」「錬金」などをキーワードに人類史を辿る。カバーする範囲は広大で、農耕革命、鉄器の発明、錬金術から近代資本主義経済へと紡がれる「錬金」の営みを、膨大な参照で結びつけていく様は圧巻。鶴岡真弓の本が大体そうであるように、学術的な妥当性よりもその目に映る壮大なヴィジョンに代えがたい魅力がある。2023/05/05

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