• ポイントキャンペーン

交響曲第一番

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062139359
  • NDC分類 916
  • Cコード C0036

内容説明

被爆二世として生まれた作曲家は、突然にすべての聴力を失って絶望の淵に沈む。彼の命を支えたのは、盲目の少女との出会いだった。そのとき見出した小さな希望の光に向かい、聞こえない彼だけが聴く「闇の音」を求めて、襲いくる心身の苦痛に耐えながら、彼は今日も、孤高の闘いを続けている。全聾の天才作曲家が紡ぐ「闇の音」。

目次

プロローグ 音を喪くした日
第1章 ピアノ部屋
第2章 被爆二世
第3章 「発作」の始まり
第4章 東京迷走
第5章 運命がノックする音
第6章 耳鳴り
第7章 全聾の作曲家
第8章 運命の少女
第9章 闇の音
第10章 交響曲第一番
エピローグ 一を得るために九十九を捨てる

著者等紹介

佐村河内守[サムラゴウチマモル]
1963年、被爆二世として広島に生まれる。4歳から母にピアノを師事。幼少よりヴァイオリン、尺八、マリンバなどを習うが、作曲に関して専門的な教育は受けたことはなく、すべて独学で身につけた。高校時代からすさまじい偏頭痛に悩まされ、20代で聴覚異常を発症。35歳のとき一切の聴覚を失って全聾となるが、作曲を続けられる絶対音感があった。全聾後に作曲した、ゲームソフト「鬼武者」の音楽が世界的に高く評価され、一躍注目を集めたが、全聾ゆえに“隠者生活”を選ぶ。抑うつ神経症、不安神経症(パニック障害)といった重度の神経障害に合わせ、頭鳴症や耳鳴り発作など、止むことのない壮絶な肉体的かつ精神的な苦痛の闇にいながら、同じように苦しんでいる人々に向けて、日々音楽を紡ぎだしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

megumiahuru

43
ずっと積読にしていたのですが、「偽作」の報を受けて読みました。印象は何とも言えぬ複雑なものとなりました・・・。こういう読書体験も初めてです。「嘘」と分かっている、壮絶で心揺すぶられる言葉と向かい合うのは・・・。もちろん、ここに書いてあることの全てが「嘘」という訳ではないと思います(というか、思いたいです)。創られた音楽自体は素晴らしいものですし・・・。「嘘」に頼ってしまう人間の「弱さ」を思います。でも、その「弱さ」に向き合う勇気を持ちたい。絶版だそうですが、自戒の意味をこめて本棚に残しておこうと思います。2014/02/06

アリ子

15
ご本人の思惑に反して、世間では全聾であることが前に出すぎている感じがする。私もこの本を読んでいなかったら、彼の子供時代からの音楽との深い深いかかわりとか、じわじわと体に変調をきたし今や満身創痍な状態であることなどは分からなかった。1つの真実の音を得るために99を捨てる生き方は壮絶。「宝物は闇の中にこそある」2013/09/25

美夜

9
クラシックオタの相方から勧められて読んで感想も書いたことがあったんだけど。まさか「全部嘘だったんだぜ」だという凄い展開になるとはね。相方なんかこの人のコンサートまで行ってたのになあ。私は全くのクラシック音痴だから、曲の善し悪しなんか全く分からないし、こんな長い曲最後まで聞いてられないから、音楽性に関してはなんも言えることはないですが。私はこの本を【病碩学】に類するものとして読んでました。(やっぱり芸術家って、なんか常人には理解不能なこだわりがないと、作品なんか生み出せないよなあ)と思ってました。2014/02/06

sun

6
本人による半生記。細かいことはわかるが、あまり自分ではまとめて語らない方がいいと思う。 曲をもっと書いて欲しい2014/01/23

もよ

5
興味から読み通しましたが、人に読ませる筆力のない文章です。それに、本当に曲を書いた本人なら(少なくともそう見せるなら)、曲の構造やモチーフ、全体として何を表したかったか、そういうことに関するコメントが欲しいです。2014/11/25

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/138858
  • ご注意事項