内容説明
被爆二世として生まれた作曲家は、突然にすべての聴力を失って絶望の淵に沈む。彼の命を支えたのは、盲目の少女との出会いだった。そのとき見出した小さな希望の光に向かい、聞こえない彼だけが聴く「闇の音」を求めて、襲いくる心身の苦痛に耐えながら、彼は今日も、孤高の闘いを続けている。全聾の天才作曲家が紡ぐ「闇の音」。
目次
プロローグ 音を喪くした日
第1章 ピアノ部屋
第2章 被爆二世
第3章 「発作」の始まり
第4章 東京迷走
第5章 運命がノックする音
第6章 耳鳴り
第7章 全聾の作曲家
第8章 運命の少女
第9章 闇の音
第10章 交響曲第一番
エピローグ 一を得るために九十九を捨てる
著者等紹介
佐村河内守[サムラゴウチマモル]
1963年、被爆二世として広島に生まれる。4歳から母にピアノを師事。幼少よりヴァイオリン、尺八、マリンバなどを習うが、作曲に関して専門的な教育は受けたことはなく、すべて独学で身につけた。高校時代からすさまじい偏頭痛に悩まされ、20代で聴覚異常を発症。35歳のとき一切の聴覚を失って全聾となるが、作曲を続けられる絶対音感があった。全聾後に作曲した、ゲームソフト「鬼武者」の音楽が世界的に高く評価され、一躍注目を集めたが、全聾ゆえに“隠者生活”を選ぶ。抑うつ神経症、不安神経症(パニック障害)といった重度の神経障害に合わせ、頭鳴症や耳鳴り発作など、止むことのない壮絶な肉体的かつ精神的な苦痛の闇にいながら、同じように苦しんでいる人々に向けて、日々音楽を紡ぎだしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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