喪男(モダン)の哲学史

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  • サイズ A5判/ページ数 318p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784062137768
  • NDC分類 102
  • Cコード C0095

出版社内容情報

喪男とは……モテない男、ではなく、モテることを拒否する男のこと

こんな人は必読!
●哲学・思想について知りたい人
●人間の知の歴史について知りたい人
●オタク文化について知りたい人
●いまの恋愛資本主義社会に疑問を感じている人
●自分の存在について深く知りたい人

内容説明

プラトンの理想郷はアキバ!?デカルトは「人形萌え」、萌え逃げの達人ゲーテ、ヘーゲルのセカイ系哲学vs.キルケゴールのキモイ系哲学、「乙女化」の先駆者アンデルセン、女に捨てられて「俺萌え」に走ったニーチェ、「国家萌え」で悲劇を招いたナチス、喪男の精神に分け入ったフロイト。偉大な思想家はみんな喪男だった。

目次

序章 喪男とは何か
第1章 世捨て人の出現
第2章 科学の誕生
第3章 恋愛と資本主義
第4章 国家萌えと鬼畜
第5章 喪男の精神に分け入る
第6章 文化は喪男が作り出す

著者等紹介

本田透[ホンダトオル]
評論家、作家。1969年兵庫県生まれ。高校を二度中退後、大学検定を経て、早稲田大学第一文学部哲学科入学(中退)、同大学人間科学部人間基礎学科卒業。出版社勤務後フリーとなる。またオタク総合誌『メカビ』(講談社)のスーパーバイザーも務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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梟をめぐる読書

7
『電波男』や『萌える男』といった著作を通して二元論的な立場から「萌え」を称揚し「恋愛資本主義」への抵抗を試みた、ゼロ年代の「非モテのカリスマ」本田透による痛快な哲学史。長く複雑な哲学の歴史を「喪男のルサンチマン」と割り切りプラトンからニーチェまで強引に語り倒していく語り口がとにかく斬新で、男女の恋愛観やオタク観に若干の古さを感じさせるものの、社会的なルサンチマンが可視化されやすくなった今だからこそ読んでおきたい内容でもあり。もし本田透が20年代に復活してインターネット/オタク社会を見たら何を語るのだろう?2021/03/31

西村修平(偽)

4
筆者の「電波男」に次ぐ恋愛資本主義批判の第二部だそうな。 筆者は「世間が押し付ける価値観の中で惨めな敗者でしかない喪男達は現実に抗い、時には犯罪者になり、時には革命家になり、時には哲学者になる」と主張しており、今まで私が考えてたことに似ていて面白かった。 「哲学の歴史とは現実からの飛翔の歴史であり、真の哲学者はみな喪男なのです」と本書では人類の文化史や哲学史を「喪男」という視点から哲学者をオタク的な属性で例えて説明したり分析し、唯一絶対の価値観しかない一元論的な現実世界を否定し、二次元萌えの喪男を肯定す2013/03/19

あべっち

4
最初は軽く読んでたけど、岸田秀と吉本隆明を「対幻想」をキーにして対比させるあたりで、あれ? すごくね? 「哲学にはもう『やること』がない」とか、「精神分析が有効なのは、生物学が絡んでこない社会学の領域だけ」とか、分析哲学は、「数学的な哲学」で、「時代に合わせて、創造論者が、神を宇宙人に換えたようなもの」とかの断言に驚く。でも、これ、正しくない? こんなただの悪ノリみたいなものが、いつか本物の「思想」に辿りついてしまいそうで、気が気じゃない。あと、駄作と思ってたマトリックスの続編が、少し好きになれそうです。2011/03/29

はーこ

3
読めたー!序盤はライトな感じでしたが後半からは考えないとついていけなかった…モテと非モテでこんな話ができてしまうとは哲学恐るべし…個人的には本文より注訳が面白いなと。賢治先生…!がツボった。2014/04/02

Facet31

3
哲学史とは人類の精神史であり、それらは大雑把に一元論(モテ)と二元論(喪)とに分けられる。恋愛資本主義(一元論)の蔓延る現代は二次元を信奉する喪男(二元論者)にとってのディストピアであるが、しかし「むしろこうして見てみると哲学史上の偉人たちは喪男だったわけだし、喪男の想像力(二元論)をインストールした方が文化シーンも色々捗るんじゃね? (というかおれらを迫害する一元論者どもはクソ!)」ということを独特の電波的文体を用いて喪男=モダン以前の精神史から振り返りつつ筆者は確認する。…2012/06/16

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