内容説明
エレベーター挟まれ事故/学校シャッター落下事故/回転ドア挟まれ事故/ベビーカー引きずられ事故…など、続発する「身近な危険」発生のメカニズムを解き明かす。
目次
第1章 「失敗学」から「危険学」へ
第2章 「プロジェクト」発足
第3章 ドアプロジェクトの手法
第4章 実験でわかった真相1
第5章 技術の系譜
第6章 実験でわかった真相2
第7章 「勝手連事故調」の勝利
第8章 その後のドアプロジェクト
第9章 「危険学」をどう生かすか
著者等紹介
畑村洋太郎[ハタムラヨウタロウ]
1941年、東京生まれ。東京大学工学部機械工学科修士課程修了。東京大学大学院工学系研究科教授を経て、工学院大学機械創造工学科教授。東京大学名誉教授。専門は失敗学、創造的設計論、ナノ・マイクロ加工学、知能化加工学。2001年より畑村創造工学研究所を主宰。02年には特定非営利活動法人「失敗学会」を立ち上げ、初代会長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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丸太
4
興味深い。在り得る事故は必ず起こる。予測し難い事故は惨事になる。手動作業も急には止められない。ハインリッヒの法則。リスクはゼロにはできない。正しい手順だけのマニュアル化ではなく、各人がリスク感性を磨き、リスク回避の規範や文化を築こう。なお、責任追求よりも原因究明が事故防止には重要。2016/01/24
takao
2
ふむ2023/01/17
watershed
1
六本木のビルの回転ドアに子供が挟まれ死亡した事件を中心に危険を把握、分析し対応するための知恵が詰まっている。2011/02/06
うじくら
1
設計者の中では有名な『失敗学のすすめ』の畑中さんの本。 これはとてもためになった。今まで漠然と頭の中で考えていたことが、整理され、増補され、文章化されていた。 読み進めていくなかで自分の考えの甘さなどが書き換えていく感じがしていった。一生読み直し続ける本に出会えた。2012/12/15
樹燐
0
手動ドアは、人間が扱うから安全。自動ドアは、機械が動かすから危険。 ということは間違っているということに目から鱗。 責任追求と原因追求の違いは、心に書き留めておく。2017/04/10