パックス・ブリタニカ―大英帝国最盛期の群像〈下巻〉

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  • サイズ B6判/ページ数 418p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062132640
  • NDC分類 233.05
  • Cコード C0022

内容説明

「見よ、昨日のわが栄華はすべて、ニネヴェやティルスとひとつになる―」。盛者必衰を予言した詩人キップリングの「退場の歌」は、即位記念祭でわく帝国の自信過剰と狂騒状態を戒めた。その警告どおり、大英帝国の平和は世界各地でほころび始めていた。繁栄の頂点に忍び寄る嵐の前兆とは!超ロングセラー、待望の邦訳完結。

目次

インド文官たち
気晴らし
難題と挑戦
帝国の記念碑
民族の歌と偶像
すべては蒸気のおかげ
解放された人々
防衛
海で
帝国の影響
大君主
予兆
「かの歌が汝の喇叭で吹かれるとき」
終楽章

著者等紹介

モリス,ジャン[モリス,ジャン][Morris,Jan]
1926年、英国、サマセット州に生まれる。アングロ・ウェルッシュ。欧米では圧倒的人気を誇る歴史・紀行作家。1985年、「Last Letters from Hav」でブッカー賞にノミネートされる。英国、王立文学会会員

椋田直子[ムクダナオコ]
翻訳家。東京大学文学部大学院修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Hotspur

4
上巻の地理的案内という横軸から、下巻は建築、文化、インフラ、軍事、宗教など各論的縦軸にウェートが移る。各論でモリスの筆は一層冴える。「(英国人の)苦難を喜びとするピューリタン的精神と、子どもっぽい馬鹿騒ぎを楽しむ心はときとして対になり、両者の組み合わせから生まれるのが、禁欲的冒険者という種族である」など、まったく笑いをこらえるのが大変である。終盤にはアイルランドやインド問題の表面化など、帝国の挽歌が始まる。本書は博捜に支えられた上質なドキュメント。アメリカのノンフィクションとは異なる味があり、堪能できる。2021/01/04

Tomozuki Kibe

2
感想は上巻に同じ。本書の主役はヴィクトリア女王とキップリング。ただし上下巻合わせて700p越えはさすがに冗長。2020/04/25

dexter4620

1
上巻に続いて大英帝国の領土における生活文化を紹介。話の展開が早くあちらこちらに飛んでしまい分かりづらい一面も。しかし、モンゴル帝国や大日本帝国のように支配地域に多大な影響を与えたのは確か。本書だけで大英帝国が分かるわけではないため、類書も合わせて読むべきだと思います。2023/11/28

greenman

1
上巻の続き。上巻よりも軍隊に多くのページを割いている。英国の軍隊は想像されているより小規模で、当時世界一だった海軍も全ヨーロッパを敵に回せば勝つことはできなかっただろう。技術革新が起こりマキシム機関銃や鋼鉄でできた艦船が登場する中、ウェリントンやネルソンの古いやり方や姿勢がイギリス軍に深く根付いていて、近代戦に対応できていない様が見えてくる。ボーア戦争の2年前で第一次世界大戦の17年前なら、その後起きる悲惨な出来事を想像することは誰にもできない。本書は「太陽の沈まない国」と言われていた在りし日の回顧録だ。2011/10/23

roxy001960

1
大英帝国って、経済的にはあまり意味がなかったのか。なるほど、納得しました。イギリスが20世紀にも大国の一部に留まることができたのは帝国の存在があったからという説明も納得。2011/02/20

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