内容説明
漱石、大宰、大岡昇平、ヘッセ…経済小説の泰斗と読書家で知られる「財界総理」が、若き日に読んだ名著を再読、その魅力を語り合う。
目次
夏目漱石『こころ』
アーネスト・ヘミングウェイ『老人と海』
太宰治『人間失格』
フランツ・カフカ『変身』
中島敦『山月記・李陵』
ヘルマン・ヘッセ『車輪の下』
大岡昇平『野火』
ジェイムズ・ジョイス『ダブリン市民』
ヴァージニア・ウルフ『ダロウェイ夫人』
リチャード・バック『かもめのジョナサン』
吉村昭『間宮林蔵』
シャーウッド・アンダソン『ワインズバーグ・オハイオ』
著者等紹介
城山三郎[シロヤマサブロウ]
1927年愛知県名古屋市生まれ。東京商科大学(現一橋大)卒業後、愛知学芸大学などで教鞭をとる。1959年『総会屋錦城』で直木賞受賞。その後、作家活動に専念する
平岩外四[ヒライワガイシ]
1914年愛知県常滑市生まれ。東京帝大卒業後、東京電灯(現・東京電力)入社。1941年召集され出征するが、戦後復職。1976年東京電力社長就任。1990年経団連会長。財界リーダーとして国内外で活躍。読書家として知られ、蔵書は3万冊以上に及ぶ。現・東京電力顧問
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感想・レビュー
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世話役
7
城山氏と平岩氏のどちらが仰っていたのか失念してしまったのだが、対談の中であの世に本を一冊持って行けるなら『老人と海』を選ぶとの話があり、同書についての深い読み方を披歴されていた。本書を読むのと前後して、ふだん本をあまり読まない友人から「『老人と海』を読んだが、ひたすら魚を追いかけて最後は自分も死ぬだけの話だった。何がおもしろいのかさっぱりわからない」との感想を聞かされたため、読書と読解について考えさせられたのを覚えている。読書という行為は、本の質はもとより読み手にも左右されるものだとよくよく認識した。2013/11/10
和菓子男子
4
広くて深い書評集。 二人の知識の多さと哲学の深さには読んでいて度々驚かされた。 知的な友から本を教わるような。 教わるのに上からという感じがなく、親しみをもてる知性に溢れる一冊だった。2015/02/10
テキィ
2
もうちょっと色々な本を紹介しているかと思った。 本が書かれた背景などに触れられている点は良いです。2010/05/31
みきぼうず
0
160721~2016/10/04