無意識の脳自己意識の脳―身体と情動と感情の神秘

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  • サイズ B6判/ページ数 412p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062118781
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C0047

内容説明

世界的ベストセラー!現代脳科学の常識をくつがえす「脳‐身体論」!感情はどのように認識されるか、意識という主観的現象を厳密で客観的に科学する。

目次

第1部 脳と意識の謎(「脳の中の映画」とは何か)
第2部 すべては情動と感情から(外向きの情動と内向きの感情;「意識障害」から意識を学ぶ ほか)
第3部 意識の神経学(隠された身体と脳;中核意識の発見―無意識と意識の間 ほか)
第4部 身体という劇場(情動と感情の基盤は何か;無意識と意識のコントロール ほか)

著者等紹介

ダマシオ,アントニオ・R.[ダマシオ,アントニオR.][Damasio,Antonio R.]
ポルトガル生まれのアメリカの神経学者、神経科医。リスボン大学で1969年に医学博士、74年に理学博士の学位を得た後、渡米。ハーバード大学で認知神経科学の研究に入り、その後アイオワ大学の神経学部長と、ノーベル科学賞受賞者を輩出するソーク研究所の助教授を兼任する。アメリカ芸術科学アカデミー、およびアメリカ科学アカデミー医学協会会員。現代神経科学の国際舞台で活躍する第一人者

田中三彦[タナカミツヒコ]
1943年、栃木県に生まれる。科学評論家、翻訳家。東京工業大学生産機械工学科を卒業後、企業のエンジニアを経てサイエンス・ライターになる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

8
前著『デカルトの誤り』で情動の感情に対する先行性とその区別を提起した著者は、幾つかの臨床実験を経て、生存維持機能の効率化の過程をベースに、視床下部等と相互作用する無意識的原自己、この無意識と帯状回等の相互作用する中核意識、前二者と大脳皮質の相互作用する延長意識という意識形成の3つの段階を想定する。ここから、意識は生得的な遺伝子レベルの適応を超えた環境に対する生命維持機能となり、それを多元的草稿モデルとしたデネットも延長意識の側から意識の脳局在論を批判すると位置づけられる。こうして、意識は進化の産物となる。2017/09/29

米川青馬

4
読了。ソマティック・マーカー仮説で有名な著者が、「情動と意識」の関係を中心に置きながら、覚醒から原自己(非意識的な脳と身体の活動)、中核自己(いまここを感じる自己)、自伝的自己(不変的で体系的な記憶に依存した自己)、そして創造性や良心へと至る人間の自己構造仮説を語る。情動の状態(ex.鼓動が高まる)から感情の状態(ex.あれ、心臓がドキドキしているな)、意識化される感情の状態(ex.緊張している!)への階梯がそのまま原自己、中核自己、自伝的自己に対応する。つまり、「意識は結局、一つの感情としてはじまる」。2012/01/08

親橋白金(実は加藤國康)

3
「脳は一個の完全な有機体の一部であり、継続的にその有機体と相互作用している」(p.117)。その脳のなかに「中核意識」「延長意識」があるといった新語が、つまり意識についての新定義が多いのでちょっとしんどいが、実証に基づく精密な洞察はすべて得心できる。科学本は読んでて楽でいい。2009/02/20

マリカ

2
「あたかも身体ループ」の概念がおもしろかった。そんな高性能なものが自分の脳の中にもあるんだな。人間の脳ってすごく緻密にできてるのね。ただただそういうことに感心してしまいました。2011/11/03

kasuga104

1
言葉が意識を作り出すのではない。 われわれが今日意識と読んでいるものに心を奪われるようになったのは 最近ーたぶん350年前ーのことで、それが前面に出てきたのは20世紀も遅くなってからのことだ。2013/02/14

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