職人学

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062118460
  • NDC分類 502.1
  • Cコード C0036

出版社内容情報

小関さんは、昨年まで50年余り施盤職人として製造現場に身を置いた、飛び切りの熟練技能者であり、町工場の職人をテーマに数々の小説、ノンフィクションを発表してきた作家である。
その小関さんが、「熟練」「技」とはなにか、これからの時代にあるべき優れた職人像と、その生き方はどんなものか、体系的に提示されたのがこの力作である。小関さんのお仕事の集大成の一面をもつ本でもあり、現代の職人の技能と知恵の世界についての優れた証言集ともなっている。熟練技能の伝承という課題を抱えるわが国製造業界に一石を投じる、価値高い「人生論」の一冊に違いない。――内橋克人

小関 智弘[コセキ トモヒロ]
著・文・その他

内容説明

「熟練」「技」とはなにか、これからの時代にあるべき優れた職人像と、その生き方はどんなものか、体系的に提示。現代の職人の技能と知恵の世界についての優れた証言集ともなっている。熟練技能の伝承という課題を抱えるわが国製造業界に一石を投じる、価値高い「人生論」の一冊。

目次

序章 職人の条件
第1章 身につける
第2章 場数を踏む
第3章 ものを見る目を養う
第4章 熟練工は一品料理を熟す
第5章 超一流に挑戦する
第6章 仕事を通して徳を積む
第7章 職人の喜びと誇り

著者等紹介

小関智弘[コセキトモヒロ]
1933年東京都大田区に生まれる。高校卒業後2002年まで約五十年間旋盤工として働く。そのかたわら小説を発表し、直木賞候補に二度、芥川賞候補に二度選ばれる。主な著書に『粋な旋盤工』『大森界隈職人往来』(第八回日本ノンフィクション賞)がある
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感想・レビュー

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富士さん

5
最初に読んだときはこの本に書かれていることの貴重な意味が読み取れなかったですが、ものづくりの議論を踏まえるととても重要なことが書かれていることがわかりました。日本の職人は求められる水準にぴったり合わせることを目指すが、アメリカの職人は許容範囲内にできるだけ多く収めることを目指す。これは公差へ日米の考え方を象徴的に示している指摘で、通常では大きな問題にはなりませんが、ひっ迫した事態には大きな差になります。それが、戦場で大砲を組んでみたら上手く組めず、使えなかったというエピソードに表れているのです。2020/12/20

富士さん

2
人にまねのできない技術、人に求められる仕事、自分のケツは自分で拭き、誰に媚びるでもなく必要とされる。これで楽しくない訳がない。人として生まれたならば、こうやって生きたい、それが職人です。しかし、著者が職人であるせいか、職人の傲慢さも表れているように感じました。成功例だけを職人とほめそやす本書が触れる職人には、気の利かない”労働者”や時代に抗しきれなかった廃業者は含まれません。職人と呼ばれるなら、彼らの方がはるかに多かろうにです。職人とは何か、という抽象化された議論がないこともあり、”学”というには厳しい。2020/01/10

白い雲。。

2
ご縁があって、この作家さんを知った。面白い。 どんな仕事もその人の人間性だとあらためて感じる。 誇り高き職人人生は魅力的。2013/06/23

ギカシギ

1
自分も職人的な仕事をしているので、この本は仕事のモチベの向上に強く繋がりました。作業を教わった通りのやり方でやるだけなら、職人とは呼べない。研削機械の製品と刃物の位置関係を本来と逆につけてしまう、というぐらいの大胆な発想が思いつける人が一人いるだけで、仕事の流れが劇的に変わるという事を知らされました。この工夫を「機械にニンベンをつける」と表現しているのが面白い。自分の職場でも、皆をあっと驚かせるような工夫を思いついてやりたいと思いました。2017/07/31

kanagon88

1
筆者は50年間旋盤工として働き、色々な工夫をし、新型NCマシンを習得し、常に進歩し続ける名工となった。その間に知り合った他の人の話を、どこが名人の名人たる所以なのか、非常に明快な文章で書いてある。各2度も直木賞、芥川賞にノミネートされているとか、すごすぎ。2012/08/06

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