内容説明
大阪教育大附属池田小を、突然襲ったあの事件から二年目の夏。凶刃に倒れた二年生の女の子のお母さんが、手記を書きました。とても悲しいけれど、涙なしには読めないけれど、とても優しい、とても激しい、愛の手記です。
目次
第1章 あの日
第2章 心育て
第3章 優希のことが知りたくて
第4章 出会い
第5章 附属小の子どもたち
第6章 いもうと
第7章 またねっ!
第8章 あの男に言いたいこと
著者等紹介
本郷由美子[ホンゴウユミコ]
1992年、結婚。ふたりの女の子の母となる。’97年より大阪府池田市に在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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みなみ
10
大教大附属池田小で発生した忌まわしい事件。この本には、優希ちゃんを失った家族の途方もない苦しみと悲しみ、事件を乗り越えようと毎日傷付きながらも生き抜く家族の姿、サポートする周りの方々への感謝が記録されており、涙なしには読むことができなかった。生前の優希ちゃんや、著者であり母親の本郷由美子さんの温かい人柄のおかげで、悲しいだけではなく、温かい気持ちになることができました。2018/11/19
tea time
5
全国に震撼が走った凶悪事件の真相がここに…。13年前のこの日の衝撃は私も鮮明に覚えていますが、報道でしか知り得なかった事実の裏に、こんな遺族の物語があったとは…。多くの人に読んでもらいたいと思いました。2014/09/18
がばいおばちゃん
4
附属池田小学校で娘さんを亡くしたお母さんの手記。亡くなった8人の方の遺族の方、どうされているんだろう?子どもたちは生きていたら成人になっているんだなぁ。絶対起こってはいけないことが学校で起きてしまった。毎年6月が来るたびに忘れないようにすることくらいしかできなくて、すみません。2014/08/22
季子
2
あまりにも悲しい真実の物語。しかし、その悲しみを包み込むほどの温かで優しい愛と思いが、この本には宿っています。人は望まれて生まれてくるのだと、人の命は、たとえ姿が見えなくなっても生きる者の心の中で存在し続けるのだと、教えられました。貝殻伝説のくだりには胸が切なくなってしまいます。この悲しい出来事と、生きていた8人の子ども達のこと、きっと忘れません。2012/10/13
すず
2
深く悲しい愛と別れの物語です。言葉がみつかりません。2007/06/29