救急精神病棟

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  • サイズ B6判/ページ数 377p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062109253
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0047

内容説明

突然妄想に取りつかれたエリートサラリーマン、神様モードの青年、自殺したい少女…。24時間態勢で精神科救急に取り組む、日本で唯一の公立病院を3年にわたり密着取材。知られざる精神医療の最前線を追う。

目次

入院
回診
病棟
深夜勤
記憶喪失
神様
精神病と脳
生還者
通電療法
強迫
精神科救急
医療と司法
看護士
自殺
家族
混迷
薄明

著者等紹介

野村進[ノムラススム]
ノンフィクションライター。1956年、東京都出身。アジア・太平洋、医療、人物論などをテーマに、旺盛な取材・執筆活動を展開。97年、『コリアン世界の旅』(講談社+α文庫)で第28回大宅壮一ノンフィクション賞と第19回講談社ノンフィクション賞をダブル受賞。99年、『アジア 新しい物語』(文春文庫)で第11回アジア太平洋賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ntahima

42
遥か昔、開放病棟に知人を訪ねたことがあるが、精神病院との接点はその時だけであり、 このテーマに関心があると言うより、完全な“作家買い”である。脳科学への関心は強いが、精神病に関する知識は皆無に近く、当事者にも関係者にもなったことがない者が簡単に論評できる内容ではないと思う。精神病というと若年発病、治療困難、低発症率という先入観があっただけに、当初は“救急”という言葉に違和感を覚えたが、読むうちに、誰にでも起こり得る身近な疾病であることが知れた。それと人格障害を巡る議論については考えさせられる点が多かった。2012/10/23

のり

9
精神科の医療に興味があって手に取りました。想像を超える状況を知り、驚きました。治療の難しい病気に苦しむ患者さんが快方に向かうよう医師も看護師努めている姿に心を打たれます。本当に大変な職場だと思いました。緊張して読んでいたのか、読後は疲労感が残りため息。でも読んでよかったです。2017/05/28

紙魚

4
2000~2003年のドキュメントらしいが、まだ精神科のことを何も知らない私にとっては目から鱗の話ばかりだった。特に通電治療の記述。全身麻酔で痛みを伴わず、個人差はあれど劇的な回復を見せ詳細な理由はなんと解明されていないとか。私はこのような生物学的精神医学にこそ希望があると感じた。前書きでも仰っていたように、プライバシーなどの問題で精神病のことを伝えるのは難しい。だが、看護スタッフには当たり前のことでも、私たちは知らないのだ。性教育やネットリテラシー教育のように、広く教え、考えさせるべきじゃないだろうか。2019/12/19

貧家ピー

4
精神科救急に重点を置く日本で唯一の公立病院である千葉県精神科医療センターのルポ。 長期入院させるのではなく、治療可能な病気は治療して、自宅など病院の外に出すという考え方、スタッフ・医師の動きがわかる。 人格障害は病気ではなく、家や警察が面倒を見るべきというセンター長の考えは、現実的には難しい問題をはらんでいそうだ。2005/04/29

moe

3
分裂病、看護婦・看護士という言葉に一世代前という感じが否めないけれど、急性期の精神病院として目指しているものはおぼろげながらも理解できました。 救急の精神病院というと、夜間の救急の受け入れがメインであとは他所の病院へ移送するのかと思っていたのですが、ちゃんと退院まで治療して、退院後のフォローもしているところに感心しました。その後の様子も知りたいです。2020/07/10

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