目次
第1部 病の記録(骨や遺物が語る病;古代人の病;疫病と天皇 ほか)
第2部 時代を映す病(ガンと天下統一;江戸時代に多い眼病;万病のもと風邪 ほか)
第3部 変わる病気像(明治時代のガン患者;死病として恐れられた結核;ネズミ買い上げ―ペスト流行 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Moeko Matsuda
6
15年近く前の本ではあるが、丹念な調査に基づく内容で読み応えがある。医史学、疾病史の専門家らしく、それに関わる学会も手がけていたとのこと。ドラマ「仁」の医療監修も担当なさったという傑女である。文章には、少しぎこちなく読みづらい部分もあるが、知りたかったこと以上の情報を得ることができ、大変参考になった。彼女の講義を受けられる学生さん達が羨ましい限りである。2016/05/14
Tomochum
4
砕かれた骨が食人の記録の可能性とかの理系視点は全般興奮しました。史料が根拠です、になってからは「それって一般常識じゃなかったの?」っていうことの羅列なんだけど、虫も病もすぐ隣に当り前にあった時代はついこの間なんだよなぁだと思った。全部隣りあわせだし、明日自分がそこに居るかもっていう病例。それらが無かったものになってる現状な…。生老病死は見ないふり…は何も変わらないのかと。2013/05/15
陽香
2
200310192016/08/21
ひろただでござる
2
縄文・弥生時代のは面白かった。人間という動物は甚だ頑丈であるなぁと驚嘆した。なのに時代が下がり記録が詳細になるのにつれてあっけなく死んでゆく人間が増える。人間と病気になる原因(不摂生を除く)との生き残りをかけた戦いが続くんだろうなぁ…たぶん人類が滅びるまで。2014/08/27
tall_hemlock
1
タイトルで割と「日本史」的なもの(時代の流れに沿ったもの)を予想していたら病気別でした。諸々興味深い。個人的には寄生虫がとくに興味深い。 ふと思ったけど、痔とか魚の目とか、比較的命に関わらない病気のことなんかもどっかの文献に載ってたりしないのかなぁ。2015/01/12