生存する脳―心と脳と身体の神秘

生存する脳―心と脳と身体の神秘

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  • サイズ B6判/ページ数 402p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062100410
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C0047

内容説明

人間の心的活動は、間断なく状態が変化する「身体」と「脳」との「ダイナミックな相互作用」をとおしてのことであり、身体を考慮せずに、「情動」も「感情」も合理的意志決定も、自己も意識も説明できない。

目次

「脳だけ」で心は生まれない
傷ついた脳
よみがえった脳
現代のフィネアス・ゲージ
醒めた心に
何が人間を理性的にさせるのか
生体調節と生存
情動と感情
ソマティック・マーカー仮説
健常な脳と傷ついた脳〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鬼束

11
脳の一部を損傷したことによって、人間的な生活を送れなくなってしまう人々は、知能指数や記憶には異変が無くても、情動の起伏が失われてしまうことによって、物事を決断するという能力が著しく損なわれると言う。人間の野生的で原始的な欲求と結び付けられ、理性に対置させられてきた情動であるが、その時々の個人的な”気分”という因子が我々が日々直面する、どんな些細な決断に際しても主導的な役割を果たしているらしい。無意識下に抑え込まれるでもない微々たる情動の働きこそが、我々が社会生活を営む上で、人を人たらしめていそうである2015/09/17

GASHOW

4
脳の損傷はダメージが計り知れない。お笑い芸人か頭をひっぱたくのは、画的に面白いが、人らしさを失いかねない。仕事で頭をひっぱたかれるのは難儀な話だ。脳は、身体中の情報を整理しているので、脳だけ取り出しても刺激のないものは使えなくなると思う。脳は、大事なんですね。2018/09/13

プータン

2
ゲージの例を読んで「面白い!」と読み進めていたら、2章から専門用語ばかりになって投げてしまいました・・・。ただ内容自体は面白かったし、ダマシオ氏が研究熱心な事も分かったので、もう少し脳の知識をつけてから再挑戦しようと思います。2013/01/30

みんと

2
脳(特に前頭前野)と感情や性格が密接に関係していることが証明されて面白かった。損傷を受けた脳は、その人の人格をも豹変させ、理性をなくし、落ち着き、責任感、思いやりなどもなくなるという驚きの結果となった。このような推論障害は、ほとんど表に出る機会がないので、なかなか問題視されないのではないだろうか。心や愛情はどこにあるのかという根本的な疑問を投げかけ、考えるきっかけとなった。 2009/06/01

タツヤ

1
感情も理性的な判断をするには必要らしい。2021/08/06

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