内容説明
小中学校時代、三分の一しか出席できなかった落ちこぼれが、学問を志し、苦学しながら外国語を習得、独自の発想法で動物行動学界のリーダーになるまでの全軌跡。
目次
1章 ぼくにとっての学校
2章 成城学園生物部
3章 外国語
4章 ぼくにとっての大学
5章 大学教授の責任
6章 ぼくと動物行動学
7章 熱帯の林の中で
8章 日本動物行動学会
9章 魚の群れと民主主義
10章 大学を問う
11章 文化とはなにか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
順子
5
題名は「学校」だが、動物行動学者の日高先生の小学生時代から研究者となり大学の学長となる半生。誰か書いていたし私も数冊著書を読んで思うが日高先生は頑固おやじ。小学校が合わなくて不登校になったのも弱い子だったのではなく頑固に自分の道を行く子だったから。大学で先生の授業を受けてみたかった…というのは叶わないので著書は今後も読んでいこうと思う。「進化自体には目的がない、生き残ってきたから今いるだけ、我々はそういう存在」とか、遺伝、文化、学習についての考察とか面白いし、そうか、そうですよね‼と合点。2022/05/08
アルクシ・ガイ
3
小中学校で詰め込み教育をしないと、大学で伸びる。といってもちろん、日高敏隆とおなじ子供時代を送った人間がすべて日高敏隆になれるわけではない。素質があり、運がある。2020/11/29
ひろただでござる
0
「専門家ほど視野を広く」は我が意を得たりです。同じ方向のある一点しか見えない(見ていない)研究・開発者を何人か見てきたけど、勿体ない!の一言に尽きます。年長者を頼りにするな、若者は自分で悩みを解決しなきゃです。だからといって学ぶまで待つわけにはいかないし、教えないわけにもいかない。八章以降が特に面白かった。大学は企業の予備校じゃ無い・・・まさにそういう事。2013/10/12
金木犀
0
この学校は君には向かない 夏の小さなモンシロチョウ テナガザル アルバイト 結核 鍵刺激 リリ-サ- 遺伝的プログラム サンダカン八番娼館2013/03/17
flteeneous
0
・昆虫学にをやるには、昆虫を見たり採集したりしているだけではだめだよ。ちゃんと本を読まなければならない(米丸三熊) ・もし興味があれば自分で読むだろう。そうしたらちゃんと憶える。それでいいではないか ・おもしろければ絵がなくても読むんです。あんまり人をばかにするな ・わかるのは、その人の論理によってなのです。だからその人の論理に乗って話をすればわかる ・結局大事なことは、その講義を聞いて自分がなにを感じたかということだろうと思うので、それで感想文というスタイルにしている ・大学は自動車教習所ではないのです2019/09/22