内容説明
姉と妹の思い出の家。義兄と妹の秘められた関係。迫る感情の破綻とその回復の方法を、スリリングな文体で探る純文学長篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やまはるか
9
「方法としてのフェミニズム」との紹介を見て中沢けいを久しぶりに読んだ。1992年の作品だが、「ただ暑気を残した昼の光に満ち、涼風がそろりと気紛れに渡るばかりであった」と、まるで晩年の古井由吉が傍にいるような描写に驚いた。12の連作短編で登場人物は一貫している。「桜井君子の桜井は旧姓で」「篠原融の篠原もまた旧姓で、君子には義兄に当たる彼は婚姻にあたって桜井の姓を選択した」二人が昼を一緒に食べたりホテルで会ったりする関係が日常の中に一瞬の煌めきのように挟まれ、主題として全編を支配している。とても珍しく面白い。2020/11/13
栞
1
とても読みにくかった。文章が頭の中で消化出来ず上滑り。結果内容が全然入ってこなくて何が書いてあるのかよく解らない・・しばらく悪戦苦闘しましたが、ギブアップ。パラパラと一応最後まで見た（読んだ、ではなく）けど最後だけ見てもさっぱり分かりませんでした＾＾；2018/05/10
