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内容説明
「売り」は「悪い」ことか。大人はそれに答えられるか。見知らめ男を相手に身体を売る女子高生。しかし、彼女たちに倫理を問えるほど、私たちの社会に確固とした倫理規範があるだろうか。家庭・学校・地元―あらゆる既存の共同体が消滅し、「島宇宙化」社会が到来する。90年代以降の社会構造を予見した、新しい異才の問題作。
目次
第1章 パンツを売ってどこが悪いの?
第2章 団塊の親たちの無残な失敗
第3章 鏡としての「パンツ売り」
第4章 少女は郊外で浮遊する
第5章 「女子高生」というブランド
第6章 新人類とオタクとは何だったのか
第7章 無神論者たちの宗教ブーム
第8章 社会は「島宇宙化」する
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミスター
7
名著かなと。この本を名著だというと反発がきそうだが、この評論は社会学史ではなく批評史の中に残る名著だと思う。システム論とか言っているがそんなことはどうでもよく、ある種の自明なものが、実は自明ではなく、近代もまたそうなのだという話であろう。現代において批評とか思想を考えるなら一度読んだ方がいい。2020/11/13
はすのこ
7
after10yearsも読まねば...。2016/03/23
ステビア
5
若さ溢れる本。と言っても35だけど。2014/03/24
HolySen
3
第一部はブルセラ女子高生のフィールドワークを下地に、団塊の世代が親になる頃には共同体が消失し、親とその子どもである女子高生がロールプレイングしかできない状態では、女子高生が「都市的現実」に晒されて郊外を浮遊するのは当たり前のことだといった分析をしてる。(明るみに出せないインタビュー調査しまくってて笑う) 第二部の「コミュニケーションの進化史」はより一般的な議論。「システム論の立場からすると」と「~~とーーは機能的に等価」とを無限に言いまくってて笑う。新人類・オタクや島宇宙化の分析は普通にまともだと思う。2014/12/14
すずき
2
自分語りをする。今の俺は生きる意味や物語を見出だせていないのではないか。思えば受験生だった頃に「目的があるのだから今は幸福だ」と言っていた人間なのだ。なんとも陳腐な物語として「いい大学に進みいい会社に入った」結果、生きる意味を失ってしまったのが今の俺なのではないか。2022/10/02