内容説明
滋味溢れる小説と共に座談の名手でもあった井伏鱒二が、折りおりに出会った人びとと交わす楽しい会話のひと時。八篇収録。
目次
昭和初期の作家たち―安岡章太郎
憎めない“演技の人”太宰治―伊馬春部
書くのは愉し―三浦哲郎
戦後と漂流の行方―五木寛之
生きとし生ける者へのまなざし―新井満
『黒い雨』を語る―今村昌平
釣る話―開高健
野鳥の話―中西悟堂
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hirayama46
3
多くの対談でも井伏鱒二は聞き役に回っていて、控えめな人柄だったのだろうな……と感じました。愛弟子であった太宰治について語った伊馬春部との対談が特に良かったですね。開高健からのアラスカへの釣りの誘いをさっと断るところも微笑ましくてよろしかったです。開高健の行動力を考えると本当に連れていっちゃうからな……。2023/05/20
ヒルデ
0
新井満との対談で「最近楽しいことは?」って聞かれて「ない」って言い切ってて笑った。小説じゃないのに自然の描写が細かくて、普段から関心を持ってたんだなとわかった2012/01/26