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内容説明
大久保長安の遺した不思議な連判状は何を意味するのか。やはり大坂は討たねばならないのか。しかし家康の願いは豊臣家存続にある。そのためには戦の回避と大坂開城が必要絶対条件だった。家康と片桐且元の和平交渉が始まる。家康は方広寺の鐘銘事件に名をかりて、淀君、秀頼母子に、大坂城無血明け渡しの謎をかけた。だが…。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
165
『★山岡荘八版徳川家康全26巻完読幕府』 https://bookmeter.com/users/512174/bookcases/11539472?sort=book_count&order=desc 今回は、第二十三巻です。『豊家滅亡への道&片桐 且元はつらいよ』の巻でした。続いて第二十四巻へ、残り三巻です。トータルの感想は、全26巻完読後に。2020/04/09
keroppi
68
家康が怒る。怒る。珍しく感情をあらわにする。自分の意を解さぬ者達への怒りか、残り少ない自分の人生への苛立ちか。忠輝や秀頼を、もう子供扱いはしないと心に決める。鐘銘事件は、家康の秀頼への謎かけだったのか。数年前に京都で見た「国家安泰」の文字を思い出す。2020/04/17
財布にジャック
58
駄目だ~っ!徳川家康が主人公の小説なのに、幸村にばかり気を取られてしまうのです。そして、最後の一文で、もうノックアウト状態です。ここまで徳川様目線の小説を読み続けても、どうしても東軍が好きになれない自分に呆れてしまいます。西軍びいきなので、このあたりからもう泣きそうです。でも、幸村の命がけの頑張りを楽しみに次の巻に進もうと思います。2012/12/22
ともくん
57
73歳になった家康の胸中を察してくれる人物は少なかった。 戦はしたくない家康。 しかし、戦は避けられない情勢に。 またしても、関ヶ原の再現になってしまうのか。 10数年続いた、泰平が音を立てて崩れ去ってゆく。 大坂との対立を家康はどう治めてゆくのか。2019/12/10
さつき
42
大坂に集まってきた、牢人や切支丹たち。そうした不平分子をどう鎮めていくか。難題に頭を悩ませる家康に老いは厳然と忍び寄ってきます。秀頼、淀殿、千姫には類を及ぼしたくはない、その思案の末にかけた謎は片桐且元に通じません。壮年期であれば伝わっていたことが戦を知らない世代の人々にはわからない。そこに年を取る悲しさ、時代に取り残される寂しさを感じました。常識や価値観は時代と共に変わっていく、当たり前のことですが…でも依然として第一の実力者は家康。次巻はいよいよ戦、悲しい結末は見えていますが盛り上がって読みたいです。2017/03/28