村上春樹全作品 〈5〉 - 1979~1989 短篇集 2

村上春樹全作品 〈5〉 - 1979~1989 短篇集 2

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  • サイズ A5判/ページ数 426p/高さ 22X16cm
  • 商品コード 9784061879355
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0393

内容説明

新作書下ろし短篇「沈黙」、単行本未収録作品「あしか」「月刊『あしか文芸』」「書斎奇譚」を含む32篇。大幅改稿の魅力的短篇集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

aloha0307

27
「カンガルー日和」「回転木馬のデッド・ヒート」所収の春樹さん曰く短編集ではなく、スケッチ風の小説集でありリアリズム文体の訓練 だそうです📕 それは「ノルウェイの森」という形で開花しましたし🌸最近の作品に到る春樹さんの提言の位相が粗削りながらあちこちに見られる、と言う意味で春樹ファンとしては必読書ではないでしょうか🕰️ 「レーダーホーゼン」が特に印象的です。繰り返し読んでもいろいろ思いが螺旋化し、ちょっと背筋がほの寒い❄️怖さがありました。2021/09/05

tom

21
村上春樹を最初から順番に読んでいる。村上さん、若いときから奇妙に爺くさい物語を書いていたのだという読後感。若いからといって、爺くさいものを書いてはならないということはないけれど、なんだか変だなという感じがする。得体のしれないものとか見えないもの、言葉にはならない不安感、そういったものが気になってならないという心のこだわり、それを若いときから見ようとした人なのかもしれない。どこから、こういうものが出てきたのかが気になる。2022/06/21

踊る猫

19
村上春樹の作品においては、時に主人公「僕」と毛色が異なる人物が現れる。それは生理的に無理だからではあるのだが、同時に村上はその理由を(後付であるにせよ)やたらと理知的に肉付けする。この書物に収められた『カンガルー日和』『回転木馬のデッド・ヒート』でも語り手に理不尽な思いをさせる他者、故に主人公が嫌う他者がはっきり現前して彼らを苦しめるが、そのような他者の導入は後の『ねじまき鳥クロニクル』の綿谷昇を筆頭とする人物を思わせる。そして、面白いのはその理不尽な他者を敵に回すことがそのまま世界と戦う仕草に似ることだ2022/09/30

春ドーナツ

17
夕刻、私は雨宿りしながら本書を読んでいる。雨はなかなかやまなかった。ボーナス・トラックである「沈黙」に入った頃、外が静けさに包まれていることに気がついた。***「カンガルー日和」は高校生だったときに一度読んだきりだった。「回転木馬のデッド・ヒート」はたぶん4回目だと思う。そう言えば、収録作の中で「ハンティング・ナイフ」が好きだったことを思い出す。今回もその地位は揺らがなかった。三題噺ではないけれど、「複合的」「予兆」「展覧会」・・・これらの言葉を組み合わせて、その理由のようなものを探り出せそうな気がする。2019/07/11

sashawakakasu

7
あしか祭り、窓、かいつぶりが好きです。かいつぶり的ゴリ押し力は身に付けて損はないだろうか。いやいらないか。僕だったら諦めて引き返すような気がする。回転木馬収録作品は人生の無力感を感じれればそれでいい気がしないでもない。2020/08/30

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