内容説明
原子力が危険すぎる事実を、すでに国民の誰もが知ってしまった。スリーマイル島、ウィンズケール、チェルノブイリ、…。それでも一部の原子力関係者が強硬論を吐き、1億2千万人を断崖から突き落とそうとしている。彼らは、なぜ原子力を愛するのだろう。いま世界の誰もが原発の廃絶を望んでいるのに。美浜原発、青森県六ケ所村の再処理工場。「四番目の恐怖」を新データで報告。
目次
世界の原子力プラント事故
第1部 地球を覆う恐怖(スリーマイル島;チェルノブイリ欧州を襲う;ウィンズケール;イスラエルの秘密原爆工場;チェルノブイリ;世界の原子力産業の総本山IAEA)
第2部 4番目の恐怖(日本列島原発地図;美浜原発事故;青森県・六ヶ所村;ジャピック計画の正体)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coolflat
4
四番目の恐怖の文庫版である。新たに世界の原子力の総本山IAEAなど追加されている。IAEAの章では、特にIAEAとABCCに関係のある重松逸造について解説している。重松はチェルノブイリに関係した人間だった。そして、イタイタイ病、水俣病と殊更に因果関係を追及し、因果関係を患者の切り捨てに利用してきた、常に権力側に立っていた人間でもある。重松は放射線の専門家ではなく、疫学という統計処理に従事してきた人物である。統計処理によって被害を紙の上で消去し、犯罪者をこの世に放任することができるようにした人間なのである。2014/06/12
teshico
0
91年文庫初版で出版当時に購入している。スリーマイル、チェルノブイリ、ウィンズケール(セラフィールド)を取り上げその次の悲劇は必然的に起こるという。そして、実際に起きたのである。本書のターゲットは六ヶ所村再処理工場であるが、福島第一原発の危険性もしっかり指摘されている。2012/03/10
shiaruvy
0
★4 原発災害報告と日本原発のあり方を問う本。2011/09/17