内容説明
本格的な高度成長にむけて、胎動をはじめた日本経済―その中で活躍する興銀大阪支店をはじめ、日産・プリンス自動車の合併、新日本製鉄の誕生など、“産業金融の雄”が果した重要な役割を生き生きと描く。実名で活写した波乱万丈のドラマは、圧巻の戦後経済・産業通史として、ここに堂々の完結。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まつうら
19
第五巻は日産・プリンス合併と新日鉄誕生が大きな事案。業績不振だったプリンス自動車は、日産自動車に吸収されることになるが、これが日産自動車の成長につながるのだから、よい買い物をしたものだと思う。 八幡製鉄と富士製鉄の合併は、社長同士が合意しているのに公取委が待ったをかけるという事態になるが、中山素平が関係者と折衝して話をまとめてしまう。。。 第一巻からここまで、交渉をまとめた話ばかりが続くので、中山が関わっにもかかわらず破談になってしまった案件のことを知りたいと思う。そんな案件はないのかな?
nekozuki
18
4巻までの側面的な内容(大阪支店での出来事)から最後に中山が手がけた新日鉄誕生の裏側まで。産業界での興銀の存在感の大きさは凄まじいものを感じる。 一方で、前巻の感想に書いたようにバブル崩壊時に興銀/山一が消えて行かざるをえなかった理由にさらなる興味が湧いた(本書は90年前半に書かれているのでそのあたりの経緯まで描写がないことに後から気づいた)。2017/08/12
ジョルジョ
3
五冊読んで、読みごたえがあった。中山素平氏を含め、興銀の活躍は、戦後日本の経済発展への貢献度は大きいと思いました、気概が現在とは違うなと。それにしても、興銀の人たちは、まさに企業戦士ですね。2017/10/21
ひろし
2
面白かった。青春小説だった。アツい思いがずっと滾ってた。解説によると、かなりの事実を表現してるらしい。マジかー。ちょっと銀行見直した。2017/02/23
Hiroo Shimoda
1
31章、新日鉄誕生が特に良かった。2015/10/10